top of page

​【決定版】宇宙開発業界でのRPA本格活用|事例に学ぶ
失敗しやすい点と成功のポイント

28328307_m.jpg

最近、 「RPA」は宇宙開発業界において業務効率化やデジタル化の進展への対処として導入が増えています。そして、これからますます活用が期待されています。

 

RPAについてすでにご存じの方もいらっしゃるかもしれませんが念のためお伝えすると、RPAとはRobotic Process Automationの略であり、パソコンの定型業務を自動化するソフトウェアのことです。

 

ですが、そんなあなたは次のようなお悩みお持ちではないでしょうか。

・宇宙開発業界でRPAを導入したが失敗してしまった

・宇宙開発業界でRPAを使うと何ができるのか

・宇宙開発業界でRPAの導入を検討しているがどうすればよいかわからない

弊社では、多くの宇宙開発業界さんからRPA活用に関する相談をいただきます。

 

そのような経験からこの記事では、宇宙開発業界でRPAの運用サポート実績多数の弊社が、宇宙開発業界でRPAを導入するメリットから導入事例、RPA導入に伴う失敗やトラブルの対処法までわかりやすく紹介します。

目次
タイトル背景.png

宇宙開発業界が抱える課題

image.png
image.png

宇宙開発業界は、科学的探求、テクノロジーの進歩、そして新たな商業機会の創出において重要な役割を果たす極めて革新的な分野です。しかし、コストと持続可能性は顕著な問題として挙げられます。

デメリット1

宇宙開発におけるコストの問題は、長年にわたる課題です。この問題を理解するためには、宇宙ミッションの経済的側面、高コストの要因、そしてこの問題に対する現代の解決策を探る必要があります。


宇宙ミッションのコストは、主にロケットの製造、打ち上げ、運用に関連する費用から成ります。これには、研究開発、打ち上げ施設の建設と維持、地上でのサポートシステム、ミッション管理などが含まれます。また、人間を宇宙に送る場合、安全性を確保するための追加コストがかかります。

 

高コストの主な要因として、以下が考えられています。


1. 技術的複雑さ: 宇宙ミッションは高度な技術と精密な工学を要求されます。これらの技術は高価であり、専門的な知識と経験を持つ人材の必要性もコストを押し上げます。

2. 打ち上げコスト: 伝統的な使い捨て型ロケットは、一度の打ち上げに数百万から数十億ドルを要します。これは、ロケットの製造コストと、燃料、地上支援、安全保障にかかる費用に起因します。

3. リスクと保険: 宇宙ミッションには高いリスクが伴います。打ち上げ失敗やミッションの中断は大きな損失を意味し、そのリスクをカバーするための保険もまた高額です。


このように、宇宙ミッションの高コストは、技術的な複雑さ、打ち上げコスト、リスクと保険の高さによって引き起こされています。

デメリット2

宇宙開発における持続可能性と宇宙環境への影響は、現代の宇宙産業において重要な懸念事項です。この問題を深く理解するためには、宇宙環境の現状、主な影響要因、および持続可能な宇宙利用に向けた取り組みについて考察する必要があります。

#宇宙環境の現状
地球の周囲を取り巻く宇宙空間は、過去数十年にわたる宇宙活動により、次第に混雑してきています。特に低地球軌道(LEO)は、通信衛星、科学ミッション、さらには国際宇宙ステーション(ISS)など、多数の人工物で満ちています。これらの人工物の中には、使われなくなった衛星、ロケットの破片、その他のデブリが含まれており、宇宙環境の汚染という形で現れています。

#主な影響要因
1. 宇宙ゴミ(スペースデブリ): 宇宙ゴミは、使用済みの衛星、ロケットの段階、衝突によって生じた破片などから成ります。これらのデブリは高速で軌道を回り、他の宇宙機や衛星に衝突する危険をもたらします。

2. 衛星の増加: 近年、小型衛星の打ち上げが増加しています。これらの衛星は宇宙利用のコストを下げる一方で、衛星の数の増加は、宇宙ゴミのリスクを高めています。

3. 宇宙活動による環境影響: ロケットの打ち上げは、地球の大気に対しても影響を及ぼします。特に、固体燃料ロケットや特定の液体燃料ロケットから排出されるガスは、大気中の化学組成に影響を与える可能性があります。


このように、宇宙開発における持続可能性と宇宙環境への影響は、宇宙ゴミの蓄積、衛星の増加、および地球大気への潜在的影響によって特徴付けられます。

デメリット3

宇宙開発における国際的な規制と協力の欠如は、宇宙活動を取り巻く複雑な課題の一つです。この問題を深く理解するためには、現在の国際的な宇宙法の枠組み、その制約、および国際協力の必要性について考察する必要があります。

#現在の国際的な宇宙法の枠組み
宇宙法は、国際宇宙活動の法的な基盤を提供します。重要な文書には、1967年の「宇宙条約」があり、これは宇宙の平和的利用を目的としています。この条約は、宇宙空間は全人類の利益のために利用されるべきであり、いかなる国家も宇宙空間において主権を主張できないと規定しています。しかし、宇宙条約は1960年代の宇宙開発の状況を反映しており、現代の宇宙活動の多様性と複雑さに完全に対応しているわけではありません。

#国際的な宇宙法の制約
1. 技術進歩への対応不足: 宇宙条約は、現代の宇宙技術や商業宇宙活動の急速な進展を十分に予見していません。特に、民間企業による宇宙活動の増加や新しい宇宙利用方法に対応するための明確な法的枠組みが不足しています。

2. 国際協調の欠如: 宇宙開発は、国家間の競争が激しく、協力よりも競争が優先されがちです。このような状況は、宇宙環境の保全や宇宙ゴミ問題のような共通の課題に対する国際的な協力を困難にしています。

3. 宇宙の軍事利用: 宇宙条約は、宇宙の平和的利用を規定していますが、宇宙の軍事利用に関しては具体的な制限がありません。これにより、宇宙兵器や衛星の軍事利用などの問題が生じています。

#国際協力の必要性
1. 共通のガイドラインの確立: 宇宙活動の持続可能な発展を確保するためには、全ての宇宙活動国が遵守する共通の規範やガイドラインの策定が不可欠です。これには、宇宙ゴミの削減、宇宙資源の公平な利用、宇宙の軍事利用の制限などが含まれます。

2. 国際的な協議体の強化: 宇宙の持続可能な利用と管理を推進するためには、国連宇宙部門(UNOOSA)などの国際機関を通じた協議と協力が重要です。これらの機関は、国際的な宇宙法の更新や宇宙活動に関する新しい課題への対応をリードする役割を担います。

3. 国際的な協力プロジェクト: 国際宇宙ステーション(ISS)のような多国間プロジェクトは、宇宙開発における国際協力の成功例です。このような協力は、技術的な知識の共有、コストの削減、および政治的な緊張の緩和に寄与します。

以上のように、宇宙開発業界は大きな課題を抱えています。これらの課題に対応するためには、業界全体での取り組みや新しい技術の習得、教育体制の見直しなどが求められています。

 

次の章ではこうした課題を解決するため、宇宙開発業界がRPAを導入するメリットについて説明します。

タイトル背景.png

宇宙開発業界がRPAを導入するメリット

image.png
image.png

以前の章では、宇宙開発業界の現状の課題について説明しました。ここでは、こうした課題を克服するために、RPAを導入することで得られるメリットについて代表的なものを取り上げます。

ヒューマンエラーがなくなる

RPAの導入は、宇宙開発業界におけるさまざまな問題の解決に貢献する可能性があります。特に、ヒューマンエラーの削減は、RPAの重要なメリットの一つです。この点について、専門的に詳しく説明します。

#ヒューマンエラー削減のメリット

1. 精度の向上: 宇宙開発における多くのプロセスは、高度な精度と注意深さを要求されます。RPAはこれらのプロセスを一貫して正確に実行するため、ミスの可能性を大幅に減らします。これは、データ入力、計算、監視などのタスクにおいて特に有効です。

2. 作業効率の向上: RPAを利用することで、時間を要する反復的な作業から人間を解放し、より戦略的かつ創造的な仕事に集中できるようになります。これは、宇宙ミッションの計画や分析作業の効率化に寄与します。

3. リスク管理: 宇宙開発は高リスクな分野であり、小さなミスが致命的な結果を招くことがあります。RPAによる自動化は、リスクを管理し、安全基準の遵守を強化する助けとなります。

4. コスト削減: 長期的には、RPAによる自動化は労働コストの削減につながります。また、ヒューマンエラーに起因する損失や再作業のコストを減らすことができます。

#RPAの宇宙開発業界への応用
1. データ処理: 宇宙ミッションは膨大な量のデータを生成します。RPAはこのデータを効率的に処理し、分析に必要な情報を抽出するのに役立ちます。

2. ミッション管理: 打ち上げのスケジューリング、軌道計算、通信プロトコルの管理など、多くの複雑なタスクがRPAによって自動化される可能性があります。

3. メンテナンスと監視: 宇宙船や衛星の運用においては、継続的な監視とメンテナンスが必要です。RPAはこれらのプロセスを自動化し、異常が発生した場合に迅速に対応することが可能です。


このように宇宙開発業界におけるRPAの導入は、ヒューマンエラーの削減という重要なメリットを提供します。これにより、精度の向上、作業効率の向上、リスク管理の強化、コスト削減が期待できます

人でなければできないことに集中できる

思い返してみてください。今まで定型業務に追われていたためにできなかった、もしくはおろそかになってしまった業務はいくつあったでしょうか。

  

宇宙開発業界がさらに発展していくには、人間が本来やるべきこと、人間にしかできない複雑な業務ことにこそ、「人間の時間」を費やすことができる環境を整備すべきです。

もしかしたらパートスタッフの方の役割も、作業そのものではなく、RPAがアウトプットしたものを人の目で確認することに重きを置くようになるかもしれません。

 

これからの宇宙開発業界において人間は、より付加価値の高い業務、クリエイティブな業務、顧客や従業員の満足度を高める活動などにこそ、より多くの時間を使えるようにするとよいと考えます。

24時間尽くしてくれる

RPAが24時間体制で稼働することのメリットは大きく、これによって宇宙開発業界が直面する多くの問題に対応することが可能になります。

#24時間稼働のメリット
1. 継続的な監視と運用: 宇宙ミッションは、地球上のコントロールセンターから継続的な監視と制御が必要です。RPAは24時間稼働することで、人間の監視が困難な時間帯でもミッションの安定性を保ち、リアルタイムでのデータ処理と分析を可能にします。

2. 高効率とコスト削減: RPAによる自動化は、人手を要する時間とコストを大幅に削減します。特に、定常的なデータ収集や分析、システムメンテナンスなどのタスクでは、RPAが持続的に作業を行うことで、人間の労働力をより重要なタスクに集中させることが可能になります。

3. エラーの削減: 人間による操作ミスは、宇宙ミッションにおいて重大な影響を及ぼす可能性があります。RPAは一定のルールに基づいて動作するため、人間のエラーを減らし、より信頼性の高い運用を実現します。

4. リアルタイムデータの活用: 宇宙ミッションでは、リアルタイムデータの収集と分析が重要です。RPAは24時間体制でデータを処理し、即時に有用な情報を提供することで、迅速な意思決定を支援します。

5. 災害時の対応力向上: 緊急事態や災害時において、RPAは24時間体制で対応することが可能です。これにより、人間の介入が困難な状況でも、宇宙ミッションの安全性を維持することができます。

 

このように24時間稼働するRPAは、継続的なミッション監視、コスト削減、エラーの削減、リアルタイムデータの活用、災害時の対応力向上など、多方面でのメリットを提供します。

補充採用コストと教育コストを減らせる

 あなたの会社でも過去に従業員の退職による補充採用、新人への教育を行ったことがあるかもしれません。

 

ところがRPAを導入することで、対象業務を担当していた従業員が退職するときなどに、慌てて補充採用をする必要がなくなります。また、新人さんが習得すべき業務範囲が狭まり、さらに一から業務を教え込む必要もなくなります。これにより、教育期間や必要な教材、トレーニングのコストが削減されるとともに、新人が業務に慣れるまでの期間も短縮される可能性があります。

 

新人さんに業務を教えるのは、たいてい人件費の高い仕事ができる人です。その人の人件費や時間を、退職者が出るごとに繰り返しかけ続けるのはもったいないです。

 

あなたの会社でも人手不足への対応を採用だけで埋めるのではなく、これからは省人化・自動化を検討してみてはいかがでしょうか。

image.png
image.png

これらのメリットから、宇宙開発業界では多くの企業がRPAの導入を検討しています。次は、RPA導入を検討し始めるタイミングについて説明します。

タイトル背景.png

宇宙開発業界がRPA導入を検討し始めるタイミング

ここまで宇宙開発業界が抱えている課題、そしてそれを解決するために、RPAを導入することで得られるメリットについて説明しました。こうしたメリットから、宇宙開発業界においてRPAは多くの企業に注目されております。

それでは、宇宙開発業界がいざRPA導入を検討し始めるきっかけ、タイミングはいったい何なのでしょうか。RPAを導入するタイミングとして実際には以下のような宇宙開発業界が多いようです。

【宇宙開発業界がRPA導入を検討し始めるタイミングの例】

・クライアントからの問い合わせが増加してきたとき

・業務プロセスが複雑化してきたとき

・リピート業務にかかる時間が問題になってきたとき

・新たな法律や規制に迅速に対応する必要が出てきたとき

​・業務の一部をアウトソーシングしているが、コスト削減を図りたいとき

これらはもちろん企業によっても異なりますが、RPA導入を検討し始めるのは、ITに詳しい人材がいないという理由で、人員が増えてきたタイミングであること、または仕事量が増えてきたことが多いです。

さて、ではRPA導入をした後にどのような業務を自動化しているのでしょうか。次の章では事例を出してみていきましょう。

タイトル背景.png

宇宙開発業界においてRPAで自動化されている業務の事例

RPA導入を検討したのち、導入をした企業は実際、多くの業務を自動化しております。

それでは、具体的にRPAで自動化されている業務には、どのようなものがあるのでしょうか。

以下はRPAで自動化されている業務の具体的な事例です。


【RPAで自動化されている業務の具体的な事例】

  • 設計変更の承認プロセスの自動化

  • プロジェクトスケジュールの更新と報告の自動化

  • 材料調達の自動化(発注、納入管理など)

  • シミュレーションとテストデータの生成の自動化

  • ロケットの打ち上げ前の点検プロセスの自動化

  • ロケット部品の製造プロセスの自動化

  • 航空宇宙機の搭載センサーデータの処理と分析の自動化

  • 品質管理プロセスの自動化(検査、品質報告)

  • ロケットの燃料供給管理の自動化

  • ロケットエンジンの設計プロセスの自動化

  • ロケットの飛行データの収集と解析の自動化

  • ロケットの推進剤タンクの充填と排出の自動化

  • 燃料効率を最適化するための軌道計算の自動化

  • 地球観測衛星のデータ収集と処理の自動化

  • 衛星の通信リンク管理の自動化

  • 宇宙船の航行および姿勢制御の自動化

  • 宇宙飛行士のタスク管理の自動化

  • ロケットエンジンの性能テストの自動化

  • データセキュリティの監視と対策の自動化

  • 予算管理と経費精算の自動化

あなたの会社でも同じような業務がある、あるいは取り入れたいという業務はありませんか。ここで、自動化する対象業務を明確化するために、あなたの会社の中で自動化するための対象業務を洗い出す必要があります。

image.png
image.png

それでは、RPAで自動化するための対象業務の洗い出しのやり方について見ていきましょう。

タイトル背景.png

業務の洗い出しをしよう

前章の「宇宙開発業界でRPAで自動化されている業務の事例」では宇宙開発業界がRPAで自動化している業務の事例にについて取り上げました。

さて、それではこれらの事例ももとに、自分たちの会社で「自動化できそうな業務の洗い出し」をしていきましょう。

もし「洗い出ししたけどRPAの導入に失敗した」という方もいましたら、ここでもう一度、業務の洗い出し方について確認してみてください。

 

業務の洗い出しはまずバックオフィス業務を確認して、そしてその中から「定型業務」を見つけていきます。

では、順を追って説明します。

バックオフィス業務

まず、自動化できそうで洗い出したい業務は、バックオフィス業務の中から見つけていきます。

 

ここでいきなり「バックオフィス業務って何?」という方もいらっしゃると思うので、簡単に説明します。

 

バックオフィス業務とは、「基本的に顧客とやり取りを交わさず、社内で完結する業務」のことです。つまり、従業員が円滑に業務を遂行できる環境を整えたり、企業活動を健全に行うための仕組みづくりや事務手続きなどが、バックオフィス部門の主な業務です。

バックオフィス業務は、企業活動の根幹である「ヒト」「モノ」「カネ」「情報」という経営資源を管理する役割を担っており、経営と密接に関係しています。

 

バックオフィスが強化されることで、企業が持つ経営資源を最大限に活用することができ、業務改善や生産性向上の実現、さらにはより精度の高い経営判断にもつなげることができるため、重要です。

 

ですが、少ない担当者数で膨大な業務量をこなさなければならず業務負担が大きいこと、属人化してしまいやすく、ミスや不正が発生するリスクが高まるなどの課題があります。

 

そこで、バックオフィス業務をRPAで効率化することで、コスト削減、ヒューマンエラーの防止、生産性を向上させることができます。

 

宇宙開発業界のバックオフィス業務には、一般的な企業運営に必要な多様な管理業務が含まれます。これには、財務管理、人事、資材管理、契約管理、法的コンプライアンス、情報技術(IT)サポートなどがあります。これらの業務は、宇宙ミッションの設計、開発、打ち上げ、運用に直接関わらないものの、組織の効率的かつ効果的な運営を支える基盤となります。財務報告、予算計画、人材採用、研修プログラム、ITインフラの維持、法規準拠の確保などが主な活動です。

宇宙開発業界におけるバックオフィス業務は、その機能や目的に応じていくつかの主要なカテゴリに分類することができます。以下に、これらのカテゴリとそれぞれの具体的な業務内容を列挙します。

#1. 財務管理
- 予算策定と管理: 予算計画、予算割り当て、支出の監視。
- 会計業務: 経理処理、財務報告、監査対応。
- 財務分析: 収益性分析、コスト分析、投資収益率(ROI)の計算。

#2. 人事管理
- 採用活動: 募集、面接、新規採用プロセス。
- 従業員関連サービス: 給与計算、福利厚生の管理、社内トレーニングと開発。
- パフォーマンス評価: 従業員の業績評価、フィードバック、昇進・昇格プロセス。

#3. 情報技術(IT)管理
- システム管理: ITインフラストラクチャの管理、データセンターの運営。
- ネットワーク管理: インターネット接続、内部ネットワーク、サイバーセキュリティ。
- ソフトウェア開発と保守: 社内で使用されるソフトウェアの開発、アップデート、メンテナンス。

#4. 法務とコンプライアンス
- 契約管理: 契約のドラフト、交渉、監査。
- 法的アドバイス: 企業活動に関連する法的問題への助言。
- コンプライアンス監視: 法規制遵守、企業ガバナンス、リスク管理。

#5. 供給チェーンと物流
- 調達: 原材料、部品、サービスの購入。
- 在庫管理: 在庫レベルの監視、発注、倉庫管理。
- 物流計画: 送付、配送、輸送の最適化。

#6. 管理支援とオフィス運営
- 一般的なオフィス管理: 事務用品の管理、オフィス設備の維持、社内イベントの組織。
- 文書管理: 書類の整理、保管、アーカイブ。
- 通信管理: 電話、メール、その他の内部外部コミュニケーションのサポート。

#7. プロジェクト管理
- プロジェクト計画: タイムラインの作成、リソース割り当て、目標設定。
- プロジェクト監視: 進捗状況のチェック、問題の特定と解決、ステークホルダーへの報告。

#8. マーケティングとコミュニケーション
- ブランディング: 企業イメージの構築、広告キャンペーン。
- 市場調査: 業界動向、競合分析、顧客ニーズの調査。
- パブリックリレーションズ: プレスリリース、社内外コミュニケーション、イベントの企画。

このように宇宙開発業界のバックオフィス業務は、多岐にわたっていることが分かります。

これらが自動化されれば今まで失った多くの時間と人員を削減できると思いませんか。

 

もちろん、中には人間の目が必要なので、自動化できない個所もあります。

ですが、「RPAを導入するメリット」の章で述べたように、レポート分析など自動化できそうなところはRPAに任せることで、人は人でなければできないことに時間を当てられ、集中することができます。

 

このように、バックオフィス業務を確認することは重要です。

あなたの会社でも一度、バックオフィス業務の流れについて書き出してみるとよいでしょう。

24895084_m.jpg
定型業務を見つけよう

さて、宇宙開発業界のバックオフィス業務の流れについて確認したところで、次にこれらの中から「定型業務」を見つけていきましょう。

 

ここでも、「そもそも定型業務って何?」という方もいらっしゃると思うので例をあげてみていきましょう。

 

「定型業務」とは、一定の手順やルールに基づいて繰り返し行われる業務のことを指します。弊社では、 「誰がやっても同じ結果(アウトプット)になる業務」と説明しています。

 

思い返してみてください。あなたが経験してきた業務のなかで、「ちょっと面倒だな」「ほかの人でもできそうだな」と思った業務はありませんでしたか。

 

それはほとんどの場合、「定型業務」です。それらは、一定の手順やルールに基づいて繰り返し行われる業務なので誰がやっても同じ結果になるため、RPAで自動化できるのは定型業務であるというわけです。

 

定型業務は一般的に簡単で単純な作業であることが多いです。

ですが簡単で単純な作業でも、人間が繰り返し行っていると当然ミスも発生します。

 

なので、自動化できる業務は自動化してしまい、人は人にしかできない別の業務に時間を振り向けて生産性を上げていこうという考えて、多くの宇宙開発業界がRPA活用に乗り出しているのです。

それでは、これらも参考にあなたの会社の定型業務を洗い出してみましょう。

image.png
image.png

その際、弊社の【自動化業務洗い出しシート】を使うと便利です。また以下ボタンの「費用対効果を計算方法」ではこのシートを用いて解説しています

タイトル背景.png

RPA導入後の失敗パターンと対処策

さて、前章では、業務の洗い出しおよび費用対効果の計算例について説明してきました。

 

ここまで聞くと、「RPAの導入はいいことだらけだ」「費用対効果が良ければ問題なく導入できる」と、そう思いませんでしたか。

 

ところが、実際多くの企業はRPAを導入した後にさまざまな課題に直面しています。RPAは導入してからが本当のスタートなのです。

 

ここでは、RPAを導入した後に直面する宇宙開発業界の失敗パターン、および対処策について説明します。

image.png
優先順位を上げられず作業時間を確保できない

「RPAを導入したけど、作業する時間がなくて断念してしまった。」

 

弊社に相談いただく企業のなかにもこのような理由でRPAの導入に失敗してしまった企業があります。

 

実はこれは、宇宙開発業界においてRPA活用を進める上でほとんどの企業につきまとう課題です。

 

確かに、宇宙開発業界では繁忙時期に作業時間を一時的に確保できないことはあるでしょう。しかし、普段の仕事の中での優先順位が低いと、恒常的にRPAに触れないということになってしまいます。

 

特に何かと忙しく、余剰人員もほとんどいない中小企業にとっては、暇な時間ができたら触ろうとしても、暇な時間はほとんどありません。

 

弊社ユーザーの担当者には、「いつ作業するか」を決めて、その時間は極力ほかのことはやらないようにしている人もいます。

 

そのためには組織的な理解と協力も必要ですので、できれば経営陣からその理解を促進していただきたいと思います。

組織的に取り組めていない

宇宙開発業界の現場では、RPA活用に関して「任せられる人がいない」といったこともよく見受けられます。それは、多くの宇宙開発業界にとって、RPAやデジタル技術への移行は大きな文化的変化を必要とし、従来の方法とプロセスに慣れ親しんでいる従業員は、新技術への抵抗感を示すことがあるためです。技術の導入に伴う仕事の変化や、場合によっては職を失うかもしれないという不安が、組織内の抵抗を生む原因となることがあります。

もしRPAの担当者が決まっても、うまくいかない状況が続くと、担当者は「うまくいかない自分が悪い」と思ってしまい、RPAから気持ちが離れてしまいます。そしてほかの仕事を優先しシナリオ作成作業に時間を使わず、サポート企業に相談することもなく、新規プロジェクトが頓挫してしまうのです。

 

RPAは組織的に取り組む方が中長期的に成功しやすく、モチベーションを維持してくれる仲間の存在も励みになるので、

 

「困ったときに相談できる、助けてくれる人がすぐ近くにいる」

 

という状況をつくってあげることが大切です。宇宙開発業界ごとに、専任のサポートチームや外部のコンサルタントと連携をとることで、RPAのノウハウを共有し、適切なサポートを受ける体制を整えることが重要です。

自社自動化できない

「どうせRPAを導入するなら、ツール選定に失敗して導入後にツールごと入れ替えるということはなるべく避けたい」と、多くの方が思われていることと思います。

 

ですが、残念ながら自社業務に合わないRPAツールを選定してしまうというケースもよくあります。

 

宇宙開発業界がRPAツールを入れ替えた理由は以下の2つが大半を占めます。

 

「自社の自動化したい業務に対応できないツールだった」

「サポートが十分ではなかった」

 

そもそもシステム同士の相性が悪かったり、機能が不足していたりすると、どれだけ頑張っても自動化できないことがあります。

 

そこで、ツール選定に失敗して費用と労力の無駄を避けるためにも、

 

「機能の充実」「使いやすさ」「サポート内容」

 

この3つの観点で選ぶことが重要です。

 

特に「機能」に関しては、オンプレミスの基幹システム、Excel、クラウドツールなどに幅広く対応できるツールがどうかも確認しましょう。

image.png
image.png

「具体的にどのような基準で確認すればよいかわからない」という方は以下の【ツール選定の小冊子(チェックリスト付き)】を参考にしてみて下さい。RPA販売業者に質問する際に活用いだだけるとよいかと思います。

また、クライアントのRPA​エラーについてなどの要望を1つ1つすべて聞くのは時間制約もある中でとても大変です。ですがそのようなケースでも、弊社が責任持ってRPA運用をサポートいたしますので、もし少しでも不安を抱えているのであればぜひ弊社にお任せください。すでにRPA導入している方、これからRPA導入を検討している方、どなたでもご連絡お待ちしております。

弊社は多くの宇宙開発業界さまのサポートをさせていただいております。以下のボタンから弊社の取り組み、また他社との違いについて紹介していますので、ぜひご覧ください。

​目次へ
bottom of page