【決定版】情報通信業界でのRPA本格活用|事例に学ぶ
失敗しやすい点と成功のポイント
最近、 「RPA」は情報通信業界において業務効率化やデジタル化の進展への対処として導入が増えています。そして、これからますます活用が期待されています。
RPAについてすでにご存じの方もいらっしゃるかもしれませんが念のためお伝えすると、RPAとはRobotic Process Automationの略であり、パソコンの定型業務を自動化するソフトウェアのことです。
ですが、そんなあなたは次のようなお悩みお持ちではないでしょうか。
・情報通信業界でRPAを導入したが失敗してしまった
・情報通信業界でRPAを使うと何ができるのか
・情報通信業界でRPAの導入を検討しているがどうすればよいかわからない
弊社では、多くの情報通信業界さんからRPA活用に関する相談をいただきます。
そのような経験からこの記事では、情報通信業界でRPAの運用サポート実績多数の弊社が、情報通信業界でRPAを導入するメリットから導入事例、RPA導入に伴う失敗やトラブルの対処法までわかりやすく紹介します。
目次
情報通信業界が抱える課題
情報通信業界は、現代社会の基盤を形成し、日常生活からビジネス活動に至るまで幅広い分野に影響を与える重要なセクターです。この業界は、情報の収集、処理、保存、伝達を行い、企業、政府、個人間のコミュニケーションや情報交換を可能にします。しかし、この業界はデータセキュリティやプライバシーの保護、技術の急速な進化といった課題に直面しています。
情報通信業界は現在、データセキュリティとプライバシーの保護に関して複数の重要な課題に直面しています。この分野では、テクノロジーの急速な進化とともに、サイバーセキュリティの脅威も進化しています。その結果、組織は常に最新の脅威に対処するために、セキュリティ対策を更新し続ける必要があります。
サイバー攻撃は、フィッシング、ランサムウェア、ソーシャルエンジニアリング、DDoS(Distributed Denial of Service)攻撃など、多様な形を取ります。これらの攻撃は、個人情報や貴重なデータを盗み出し、組織に深刻な損害を与えることがあります。特にランサムウェアは、企業のシステムをロックし、身代金を要求する一方で、個人情報の漏洩も引き起こす可能性があります。
世界中でデータプライバシーを保護するための法律が導入されています。例えば、GDPR(General Data Protection Regulation)やCCPA(California Consumer Privacy Act)などです。これらの規制は、個人データの収集、使用、共有に関する透明性を高め、消費者の権利を強化しています。企業はこれらの規制に適合するために、プライバシーポリシーの見直しやデータ保護のための措置を講じる必要があります。
IoTデバイスの増加やリモートワークの普及により、エンドポイントの数と種類が増加しています。これにより、攻撃対象が増加し、セキュリティ管理が複雑になっています。エンドポイント保護は、アンチウイルスソフトウェア、ファイアウォール、侵入検知システム(IDS)などを用いて、デバイスを保護することが重要です。
これらの技術は、高速で大容量のデータ通信を可能にし、様々な新しいアプリケーションやサービスの展開を促進しますが、同時にいくつかの重要な課題をもたらしています。
5Gネットワークは、高速で広帯域の通信を実現するために、新しい種類の基地局の大規模な展開を必要とします。これら基地局は従来のものよりも多く設置する必要があり、特に高周波数帯(ミリ波帯)を使用する場合は、その伝送距離が短いため、さらに密なネットワークを構築する必要があります。これは都市部だけでなく、地方や農村地域においても重要で、デジタルデバイドを拡大させないための戦略が求められます。
これらの新しいネットワークのインフラ整備には巨額の投資が必要です。新しい基地局の設置、通信機器のアップグレード、そして既存のネットワークとの統合には、膨大な費用とリソースが要求されます。特に、地方や農村地域でのインフラ整備は、コストとリターンのバランスを考慮する必要があります。
5Gネットワークのセキュリティ対策も重要な課題です。新しいネットワーク技術は、サイバーセキュリティの脅威に対してより脆弱になる可能性があり、データ保護とプライバシーの確保が不可欠です。また、多くのデバイスがネットワークに接続されることで、セキュリティ対策はさらに複雑になります。
5GはIoT(Internet of Things)デバイスの普及に大きな役割を果たしますが、これには適切な技術とインフラの確立が必要です。IoTデバイスの増加はネットワーク管理を複雑にし、エッジコンピューティングのような新しい技術の統合を必要とします。
まず、エネルギー効率の向上は、データセンター、通信ネットワーク、そして端末の大規模な電力消費に対処するための鍵となります。省エネルギーのサーバー、高効率の冷却システム、そしてクラウドコンピューティング技術の活用は、この分野でのエネルギー消費を削減する上で重要な役割を果たします。
次に、再生可能エネルギーの利用の拡大は、情報通信産業の環境への影響を軽減するための重要な戦略です。太陽光発電や風力発電などのクリーンエネルギー源への移行は、温室効果ガスの排出を削減し、持続可能なビジネスモデルの実現に貢献します。
さらに、電子廃棄物の増加は大きな環境問題です。これに対処するためには、製品の寿命を延ばすための設計、リサイクルやリユースの促進、そして廃棄物処理技術の改善が必要です。電子機器の迅速な陳腐化と交換に伴い、電子廃棄物の量が増加しているため、この問題は急務です。
企業は自社の炭素足跡を管理し、報告することで、その環境への影響をよりよく理解し、削減策を講じることができます。事業活動全体にわたる温室効果ガス排出量の測定と、その削減に向けた戦略の策定が求められています。
以上のように、情報通信業界は大きな課題を抱えています。これらの課題に対応するためには、業界全体での取り組みや新しい技術の習得、教育体制の見直しなどが求められています。
次の章ではこうした課題を解決するため、情報通信業界がRPAを導入するメリットについて説明します。
情報通信業界がRPAを導入するメリット
以前の章では、情報通信業界の現状の課題について説明しました。ここでは、こうした課題を克服するために、RPAを導入することで得られるメリットについて代表的なものを取り上げます。
ヒューマンエラーがなくなることで、得られるメリットは多々あります。以下に、RPA導入によってヒューマンエラーがなくなるメリットについて詳しく説明します。
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高精度の処理
RPAソフトウェアは、プログラムに従ってタスクを自動的に実行するため、人間が関与することなく、高精度の処理を実現します。これにより、情報通信業界の業務プロセスにおいて、データの正確性が向上し、ヒューマンエラーによる誤った情報や操作が発生しづらくなります。
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一貫性の確保
RPAはプログラムに従ってタスクを実行するため、一貫性が確保されます。これにより、同じプロセスを繰り返し実行する場合でも、常に同じ方法で処理されるため、変動やバリエーションが生じにくくなります。ヒューマンエラーによる処理のバラつきを排除することができます。
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タスクの効率化
RPAは、繰り返し性の高いルーチンなタスクを高速かつ正確に処理することができます。例えば、データのエントリーやファイルの転送、顧客情報の更新など、多くの業務プロセスがこれに該当します。ヒューマンエラーを防ぐために、RPAを導入することで、タスクの効率化が実現されます。
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作業時間の削減
ヒューマンエラーを含む手作業にかかる時間を削減することで、従業員はより戦略的な作業に集中できるようになります。情報通信業界では、新しい技術やサービスの開発、顧客対応、トラブルシューティングなど、高度な作業に時間を割くことが重要です。RPAによってルーチンな作業の負担を軽減することで、専門的な仕事に取り組む余裕が生まれます。
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コスト削減
ヒューマンエラーによる誤りは、追加のコストを生み出す可能性があります。RPAの導入により、エラーに伴う再作業や修正作業が減少し、効率的な業務プロセスが確立されるため、コスト削減の効果が期待されます。
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リスクの軽減
情報通信業界では、データセキュリティやプライバシーに関連するリスクが高まっています。RPAを導入することで、セキュリティポリシーや規制に準拠したデータ処理が行われ、ヒューマンエラーによるセキュリティ違反やデータ漏洩のリスクを軽減できます。
要するに、情報通信業界におけるRPAの導入は、ヒューマンエラーの削減を通じて業務プロセスの効率性、精度、一貫性、コスト削減、リスク軽減を実現するための強力なツールとなります。
思い返してみてください。今まで定型業務に追われていたためにできなかった、もしくはおろそかになってしまった業務はいくつあったでしょうか。
情報通信業界がさらに発展していくには、人間が本来やるべきこと、人間にしかできない複雑な業務ことにこそ、「人間の時間」を費やすことができる環境を整備すべきです。
例えば、新規顧客を獲得するための活動、クライアントの経営課題や労務管理の問題点を洞察するコンサルティング業務、既存顧客の満足度を高めるためのフォロー活動などです。
もしかしたらパートスタッフの方の役割も、作業そのものではなく、RPAがアウトプットしたものを人の目で確認することに重きを置くようになるかもしれません。
これからの情報通信業界において人間は、より付加価値の高い業務、クリエイティブな業務、顧客や従業員の満足度を高める活動などにこそ、より多くの時間を使えるようにするとよいと考えます。
RPAは非停止の業務実行が可能です。これは、RPAがプログラムによって制御されるソフトウェアロボットであり、人間のように休憩や睡眠が必要ないため、24時間体制で業務を実行できる点が重要です。情報通信業界では、ネットワークモニタリング、トラブルシューティング、データ処理など、連続的な監視と対応が求められる業務が多いため、RPAの導入により、業務の中断なく業務を遂行することが可能となります。
次に、RPAの導入によってサービス提供が拡張されます。情報通信業界の企業は、RPAを用いて顧客に対して24時間サービスを提供できるようになります。顧客のニーズや要望は時間帯によって異なり、24時間体制で対応できることは競争力の向上につながります。カスタマーサポート、テクニカルサポート、オンラインサービス提供など、様々な分野で顧客満足度を高めるためにRPAが活用されます。
以下に、RPAがデジタル化に与える影響とその詳細について説明します。
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デジタルトランスフォーメーションの促進
RPAは情報通信業界におけるデジタルトランスフォーメーション(Digital Transformation)の重要な推進力となります。デジタルトランスフォーメーションは、伝統的な業務プロセスをデジタル化し、新たな技術やデジタルツールを活用して業務を効率化し、顧客体験を向上させるプロセスです。RPAはこれを実現するための鍵となり、自動化されたプロセスを通じてデジタル化を推進します。
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データ処理のスピードと精度の向上
RPAは高度なデータ処理能力を持ち、高速かつ正確な処理を行います。情報通信業界では大量のデータが扱われるため、RPAの導入によってデータの処理速度が向上し、同時にエラー率が低下します。これにより、デジタルデータの活用が促進され、データ駆動型の意思決定が強化されます。
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デジタルサービスの提供拡大
RPAは顧客対応やサポートプロセスにも応用可能です。自動応答、チャットボット、カスタマーサポートの自動化など、RPAを活用することで、情報通信業界はデジタルサービスを提供する能力を向上させ、顧客への迅速な対応を実現できます。これにより、顧客満足度が向上し、市場競争力が強化されます。
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データ分析と洞察の強化
RPAは大規模なデータセットを処理し、関連する情報を抽出する能力を持っています。情報通信業界では、顧客行動分析、ネットワークモニタリング、セキュリティログ分析など、膨大なデータを分析して洞察を得る必要があります。RPAを活用することで、これらのタスクを自動化し、データから価値を引き出す能力が向上します。
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デジタルセキュリティの強化
情報通信業界はセキュリティの重要性が非常に高い分野であり、デジタルサービスやデータの保護が不可欠です。RPAはセキュリティポリシーの厳守と一貫性を提供し、セキュリティ違反やデータ漏洩のリスクを低減します。また、セキュリティインシデントの早期検出と対応をサポートするためにも活用可能です。
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イノベーションの促進
RPAによるデジタル化は、情報通信業界における新たなイノベーションの発展を促進します。従業員がルーチンなタスクから解放され、創造的な仕事や戦略的なプロジェクトに時間を費やすことができるため、新しいアイデアや技術の探求が奨励されます。
要するに、情報通信業界がRPAを導入することでデジタル化が推進され、データ処理の効率性が向上し、デジタルサービスの提供が拡大します。
あなたの会社でも過去に従業員の退職による補充採用、新人への教育を行ったことがあるかもしれません。
ところがRPAを導入することで、対象業務を担当していた従業員が退職するときなどに、慌てて補充採用をする必要がなくなります。また、新人さんが習得すべき業務範囲が狭まり、さらに一から業務を教え込む必要もなくなります。これにより、教育期間や必要な教材、トレーニングのコストが削減されるとともに、新人が業務に慣れるまでの期間も短縮される可能性があります。
新人さんに業務を教えるのは、たいてい人件費の高い仕事ができる人です。その人の人件費や時間を、退職者が出るごとに繰り返しかけ続けるのはもったいないです。
あなたの会社でも人手不足への対応を採用だけで埋めるのではなく、これからは省人化・自動化を検討してみてはいかがでしょうか。
これらのメリットから、情報通信業界では多くの企業がRPAの導入を検討しています。次は、RPA導入を検討し始めるタイミングについて説明します。
情報通信業界がRPA導入を検討し始めるタイミング
ここまで情報通信業界が抱えている課題、そしてそれを解決するために、RPAを導入することで得られるメリットについて説明しました。こうしたメリットから、情報通信業界においてRPAは多くの企業に注目されております。
それでは、情報通信業界がいざRPA導入を検討し始めるきっかけ、タイミングはいったい何なのでしょうか。RPAを導入するタイミングとして実際には以下のような情報通信業界が多いようです。
【情報通信業界がRPA導入を検討し始めるタイミングの例】
・クライアントからの問い合わせが増加してきたとき
・業務プロセスが複雑化してきたとき
・リピート業務にかかる時間が問題になってきたとき
・新たな法律や規制に迅速に対応する必要が出てきたとき
・業務の一部をアウトソーシングしているが、コスト削減を図りたいとき
これらはもちろん企業によっても異なりますが、RPA導入を検討し始めるのは、ITに詳しい人材がいないという理由で、人員が増えてきたタイミングであること、または仕事量が増えてきたことが多いです。
さて、ではRPA導入をした後にどのような業務を自動化しているのでしょうか。次の章では事例を出してみていきましょう。
情報通信業界においてRPAで自動化されている業務の事例
RPA導入を検討したのち、導入をした企業は実際、多くの業務を自動化しております。
それでは、具体的にRPAで自動化されている業務には、どのようなものがあるのでしょうか。
以下はRPAで自動化されている業務の具体的な事例です。
【RPAで自動化されている業務の具体的な事例】
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データエントリーとデータベース管理
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請求書の生成と送信
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顧客からの問い合わせの受付と応答
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サポートチケットの受け付けと処理
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インボイスの処理と支払い管理
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ネットワークのモニタリングと障害検出
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セキュリティアクセスの管理と更新
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ソフトウェアのアップデートとパッチ適用
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ユーザーアカウントの作成と管理
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ユーザーのアクセス許可の変更とリボーク
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システムログの分析とレポート生成
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サーバーの自動再起動とメンテナンス
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ユーザーのパスワードのリセット
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インシデントレスポンスの自動化
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ネットワーク設定の自動化
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ソフトウェアテストと品質管理
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ユーザーアカウントのアクティビティ監視
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セキュリティポリシーの自動適用
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ログファイルのアーカイブと保存
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バックアップとデータ復旧プロセスの自動化
あなたの会社でも同じような業務がある、あるいは取り入れたいという業務はありませんか。ここで、自動化する対象業務を明確化するために、あなたの会社の中で自動化するための対象業務を洗い出す必要があります。
それでは、RPAで自動化するための対象業務の洗い出しのやり方について見ていきましょう。
業務の洗い出しをしよう
前章の「情報通信業界でRPAで自動化されている業務の事例」では情報通信業界がRPAで自動化している業務の事例にについて取り上げました。
さて、それではこれらの事例ももとに、自分たちの会社で「自動化できそうな業務の洗い出し」をしていきましょう。
もし「洗い出ししたけどRPAの導入に失敗した」という方もいましたら、ここでもう一度、業務の洗い出し方について確認してみてください。
業務の洗い出しはまずバックオフィス業務を確認して、そしてその中から「定型業務」を見つけていきます。
では、順を追って説明します。
まず、自動化できそうで洗い出したい業務は、バックオフィス業務の中から見つけていきます。
ここでいきなり「バックオフィス業務って何?」という方もいらっしゃると思うので、簡単に説明します。
バックオフィス業務とは、「基本的に顧客とやり取りを交わさず、社内で完結する業務」のことです。つまり、従業員が円滑に業務を遂行できる環境を整えたり、企業活動を健全に行うための仕組みづくりや事務手続きなどが、バックオフィス部門の主な業務です。
バックオフィス業務は、企業活動の根幹である「ヒト」「モノ」「カネ」「情報」という経営資源を管理する役割を担っており、経営と密接に関係しています。
バックオフィスが強化されることで、企業が持つ経営資源を最大限に活用することができ、業務改善や生産性向上の実現、さらにはより精度の高い経営判断にもつなげることができるため、重要です。
ですが、少ない担当者数で膨大な業務量をこなさなければならず業務負担が大きいこと、属人化してしまいやすく、ミスや不正が発生するリスクが高まるなどの課題があります。
そこで、バックオフィス業務をRPAで効率化することで、コスト削減、ヒューマンエラーの防止、生産性を向上させることができます。
情報通信業界のバックオフィス業務は、主に事務処理や管理業務を含みます。これには、請求書の処理、財務報告、人事管理、顧客サービス、データ入力、在庫管理などが含まれます。これらの業務は情報通信企業の日々の運営に不可欠で、効率的なサービス提供のための基盤を形成します。バックオフィス業務は、情報通信業界における企業の円滑な運営に不可欠です。
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データ入力
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顧客情報のデータベースへの入力
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売上データの記録
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市場調査データの入力
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トランザクション履歴の更新
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財務管理
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月次、四半期、年次の財務報告の作成
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経費報告の監査と処理
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予算計画の策定
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財務分析とキャッシュフローの管理
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人事管理
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採用プロセスの管理
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従業員の給与計算
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研修プログラムの運営
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労働法規の遵守確認
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資産管理
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設備のメンテナンススケジューリング
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固定資産の記録と評価
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リース契約の管理
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保険ポリシーの管理
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在庫管理
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在庫レベルのモニタリング
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商品の注文と受領
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在庫回転率の分析
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廃棄在庫の管理
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顧客サービス
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電話やメールによる問い合わせ対応
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クレーム処理とフィードバックの管理
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顧客満足度調査の実施
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顧客データベースの更新
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文書管理
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契約書の作成と保管
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社内ポリシードキュメントの管理
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会議の議事録の作成と保管
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法的文書の保管とアクセス管理
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コンプライアンス
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内部監査の実施
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規制変更への対応策立案
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コンプライアンストレーニングの実施
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法令遵守レポートの作成
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ITサポート
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ソフトウェアアップデートとメンテナンス
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ネットワークの監視とセキュリティ管理
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ハードウェアのトラブルシューティング
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社員への技術サポートとトレーニング
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プロジェクト管理
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プロジェクト計画の策定と実施
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プロジェクトの進捗状況のモニタリング
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リソースの割り当てと管理
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プロジェクト結果の報告と評価
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このように情報通信業界のバックオフィス業務は、多岐にわたっていることが分かります。
これらが自動化されれば今まで失った多くの時間と人員を削減できると思いませんか。
もちろん、中には人間の目が必要なので、自動化できない個所もあります。
ですが、「RPAを導入するメリット」の章で述べたように、レポート分析など自動化できそうなところはRPAに任せることで、人は人でなければできないことに時間を当てられ、集中することができます。
このように、バックオフィス業務を確認することは重要です。
あなたの会社でも一度、バックオフィス業務の流れについて書き出してみるとよいでしょう。
さて、情報通信業界のバックオフィス業務の流れについて確認したところで、次にこれらの中から「定型業務」を見つけていきましょう。
ここでも、「そもそも定型業務って何?」という方もいらっしゃると思うので例をあげてみていきましょう。
「定型業務」とは、一定の手順やルールに基づいて繰り返し行われる業務のことを指します。弊社では、 「誰がやっても同じ結果(アウトプット)になる業務」と説明しています。
思い返してみてください。あなたが経験してきた業務のなかで、「ちょっと面倒だな」「ほかの人でもできそうだな」と思った業務はありませんでしたか。
それはほとんどの場合、「定型業務」です。それらは、一定の手順やルールに基づいて繰り返し行われる業務なので誰がやっても同じ結果になるため、RPAで自動化できるのは定型業務であるというわけです。
定型業務は一般的に簡単で単純な作業であることが多いです。
ですが簡単で単純な作業でも、人間が繰り返し行っていると当然ミスも発生します。
なので、自動化できる業務は自動化してしまい、人は人にしかできない別の業務に時間を振り向けて生産性を上げていこうという考えて、多くの情報通信業界がRPA活用に乗り出しているのです。
それでは、これらも参考にあなたの会社の定型業務を洗い出してみましょう。
その際、弊社の【自動化業務洗い出しシート】を使うと便利です。また以下ボタンの「費用対効果を計算方法」ではこのシートを用いて解説しています
RPA導入後の失敗パターンと対処策
さて、前章では、業務の洗い出しおよび費用対効果の計算例について説明してきました。
ここまで聞くと、「RPAの導入はいいことだらけだ」「費用対効果が良ければ問題なく導入できる」と、そう思いませんでしたか。
ところが、実際多くの企業はRPAを導入した後にさまざまな課題に直面しています。RPAは導入してからが本当のスタートなのです。
ここでは、RPAを導入した後に直面する情報通信業界の失敗パターン、および対処策について説明します。
「RPAを導入したけど、作業する時間がなくて断念してしまった。」
弊社に相談いただく企業のなかにもこのような理由でRPAの導入に失敗してしまった企業があります。
実はこれは、情報通信業界においてRPA活用を進める上でほとんどの企業につきまとう課題です。
確かに、情報通信業界では繁忙時期に作業時間を一時的に確保できないことはあるでしょう。しかし、普段の仕事の中での優先順位が低いと、恒常的にRPAに触れないということになってしまいます。
特に何かと忙しく、余剰人員もほとんどいない中小企業にとっては、暇な時間ができたら触ろうとしても、暇な時間はほとんどありません。
弊社ユーザーの担当者には、「いつ作業するか」を決めて、その時間は極力ほかのことはやらないようにしている人もいます。
そのためには組織的な理解と協力も必要ですので、できれば経営陣からその理解を促進していただきたいと思います。
情報通信業界の現場では、RPA活用に関して「任せられる人がいない」といったこともよく見受けられます。それは、多くの情報通信業界にとって、RPAやデジタル技術への移行は大きな文化的変化を必要とし、従来の方法とプロセスに慣れ親しんでいる従業員は、新技術への抵抗感を示すことがあるためです。技術の導入に伴う仕事の変化や、場合によっては職を失うかもしれないという不安が、組織内の抵抗を生む原因となることがあります。
もしRPAの担当者が決まっても、うまくいかない状況が続くと、担当者は「うまくいかない自分が悪い」と思ってしまい、RPAから気持ちが離れてしまいます。そしてほかの仕事を優先しシナリオ作成作業に時間を使わず、サポート企業に相談することもなく、新規プロジェクトが頓挫してしまうのです。
RPAは組織的に取り組む方が中長期的に成功しやすく、モチベーションを維持してくれる仲間の存在も励みになるので、
「困ったときに相談できる、助けてくれる人がすぐ近くにいる」
という状況をつくってあげることが大切です。情報通信業界ごとに、専任のサポートチームや外部のコンサルタントと連携をとることで、RPAのノウハウを共有し、適切なサポートを受ける体制を整えることが重要です。
「どうせRPAを導入するなら、ツール選定に失敗して導入後にツールごと入れ替えるということはなるべく避けたい」と、多くの方が思われていることと思います。
ですが、残念ながら自社業務に合わないRPAツールを選定してしまうというケースもよくあります。
情報通信業界がRPAツールを入れ替えた理由は以下の2つが大半を占めます。
「自社の自動化したい業務に対応できないツールだった」
「サポートが十分ではなかった」
そもそもシステム同士の相性が悪かったり、機能が不足していたりすると、どれだけ頑張っても自動化できないことがあります。
そこで、ツール選定に失敗して費用と労力の無駄を避けるためにも、
「機能の充実」「使いやすさ」「サポート内容」
この3つの観点で選ぶことが重要です。
特に「機能」に関しては、オンプレミスの基幹システム、Excel、クラウドツールなどに幅広く対応できるツールがどうかも確認しましょう。
「具体的にどのような基準で確認すればよいかわからない」という方は以下の【ツール選定の小冊子(チェックリスト付き)】を参考にしてみて下さい。RPA販売業者に質問する際に活用いだだけるとよいかと思います。
また、クライアントのRPAエラーについてなどの要望を1つ1つすべて聞くのは時間制約もある中でとても大変です。ですがそのようなケースでも、弊社が責任持ってRPA運用をサポートいたしますので、もし少しでも不安を抱えているのであればぜひ弊社にお任せください。すでにRPA導入している方、これからRPA導入を検討している方、どなたでもご連絡お待ちしております。
弊社は多くの情報通信業界さまのサポートをさせていただいております。以下のボタンから弊社の取り組み、また他社との違いについて紹介していますので、ぜひご覧ください。