【決定版】金融業界でのRPA本格活用|事例に学ぶ
失敗しやすい点と成功のポイント

最近、 「RPA」は金融業界において業務効率化やデジタル化の進展への対処として導入が増えています。そして、これからますます活用が期待されています。
RPAについてすでにご存じの方もいらっしゃるかもしれませんが念のためお伝えすると、RPAとはRobotic Process Automationの略であり、パソコンの定型業務を自動化するソフトウェアのことです。
ですが、そんなあなたは次のようなお悩みお持ちではないでしょうか。
・金融業界でRPAを導入したが失敗してしまった
・金融業界でRPAを使うと何ができるのか
・金融業界でRPAの導入を検討しているがどうすればよいかわからない
弊社では、多くの金融業界さんからRPA活用に関する相談をいただきます。
そのような経験からこの記事では、金融業界でRPAの運用サポート実績多数の弊社が、金融業界でRPAを導入するメリットから導入事例、RPA導入に伴う失敗やトラブルの対処法までわかりやすく紹介します。
目次

金融業界が抱える課題


金融業界は、世界経済の要となる極めて重要なセクターです。この業界は、資金の供給と流通を通じて、個人、企業、政府の間での資金移動を促進し、経済成長と安定を支えています。しかし、いくつかの重大な問題を抱えています。
この問題は、テクノロジーの進化とともに進行する複雑なものであり、金融機関は日々新たな脅威に対応しなければなりません。
金融業界は、高度な情報技術を駆使しており、そのためサイバー攻撃の標的になりやすい。サイバー攻撃にはさまざまな形態がありますが、主なものにはフィッシング、ランサムウェア、DDoS攻撃(Distributed Denial of Service)、モールウェアの侵入などがあります。
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フィッシング攻撃: ユーザーの個人情報やログイン情報を盗むために偽のウェブサイトや電子メールを用いる攻撃です。金融機関の顧客がこの手の攻撃の標的になることが多い。
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ランサムウェア: ランサムウェアは、システムやデータをロックし、身代金を要求するマルウェアの一種です。金融機関のシステムがロックされると、重大な業務停止リスクが生じます。
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DDoS攻撃: これはサービス妨害攻撃で、サーバーに対して大量のトラフィックを送り込み、正常なサービス提供を妨げます。
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モールウェア: モールウェアはシステムに侵入し、データを盗むか、システムを破壊するプログラムです。
これらの攻撃は、金融機関が取り扱う大量の顧客情報や金融資産に関するデータを狙っています。
詐欺のリスクもまた、金融業界において重大な問題です。オンラインバンキングやモバイルバンキングの増加に伴い、詐欺の手口もますます巧妙化しています。例えば、アイデンティティ盗用、クレジットカード詐欺、投資詐欺などがあります。
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アイデンティティ盗用: 個人の身元情報を不正に使用し、金融サービスを利用する詐欺です。これにより、被害者の信用情報が損なわれる可能性があります。
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クレジットカード詐欺: 盗まれたまたは偽造されたクレジットカード情報を使用して不正な取引を行う行為です。
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投資詐欺: 高いリターンを偽装して投資を募り、その資金を不正に使用する詐欺です。
これらの要因は、金融市場の安定性と成長に大きな影響を及ぼす可能性があります。市場の不確実性は、多くの要因によって引き起こされます。具体的には、政治的な変動、政策の変更、自然災害、パンデミックなどが含まれます。これらの不確実性が増加すると、市場のボラティリティ(価格変動の激しさ)が高まり、金融機関にとって予測が難しい状況が生まれます。高いボラティリティは市場のリスクを高め、投資家の心理にも影響を及ぼします。
また、地政学的リスクも金融市場に重要な影響を持ちます。国際的な政治的緊張や紛争は、市場に不安定性をもたらし、投資決定に影響を及ぼすことがあります。
さらに、経済の変動も金融市場に大きな影響を与えます。これらの変動は、景気循環、インフレーション、利率の変化など、さまざまな形で現れます。景気循環は、経済が拡大と収縮を繰り返す自然な過程を指し、金融機関は景気が低迷する時期には貸し渋りが生じ、景気が良い時期には過度のリスクを取る傾向があります。また、インフレーションの上昇は購買力の低下を意味し、金融機関の資産価値にも影響を与えます。中央銀行がインフレ抑制のために金利を調整することもあり、これは貸出や投資のコストに直接影響します。
以上のように、金融業界は大きな課題を抱えています。これらの課題に対応するためには、業界全体での取り組みや新しい技術の習得、教育体制の見直しなどが求められています。
次の章ではこうした課題を解決するため、金融業界がRPAを導入するメリットについて説明します。

金融業界がRPAを導入するメリット


以前の章では、金融業界の現状の課題について説明しました。ここでは、こうした課題を克服するために、RPAを導入することで得られるメリットについて代表的なものを取り上げます。
金融業界は、複雑な数値データやトランザクションの処理に大きく依存しており、その過程で生じる人間による誤りは、重大な結果を引き起こす可能性があります。
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精度の向上: 人間は注意散漫や疲労によりエラーを犯すことがありますが、RPAはプログラムされた通りに一貫した精度で作業を行います。金融取引のような精密性が求められる分野において、この一貫性は非常に重要です。
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ルーチン作業の自動化: RPAは、単調で時間がかかる作業を自動化することにより、人間の作業ミスを減らします。例えば、データの入力やファイルの移動など、小さなエラーが大きな問題を引き起こす可能性がある作業です。
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コンプライアンスとトレーサビリティの強化: 金融業界では規制遵守が非常に重要です。RPAは、規定されたプロセスに従って作業を行うため、コンプライアンスの維持が容易になります。また、作業記録が自動的に生成されるため、監査の際にも有効です。
思い返してみてください。今まで定型業務に追われていたためにできなかった、もしくはおろそかになってしまった業務はいくつあったでしょうか。
金融業界がさらに発展していくには、人間が本来やるべきこと、人間にしかできない複雑な業務ことにこそ、「人間の時間」を費やすことができる環境を整備すべきです。
例えば、新規顧客を獲得するための活動、クライアントの経営課題や労務管理の問題点を洞察するコンサルティング業務、既存顧客の満足度を高めるためのフォロー活動などです。
もしかしたらパートスタッフの方の役割も、作業そのものではなく、RPAがアウトプットしたものを人の目で確認することに重きを置くようになるかもしれません。
これからの金融業界において人間は、より付加価値の高い業務、クリエイティブな業務、顧客や従業員の満足度を高める活動などにこそ、より多くの時間を使えるようにするとよいと考えます。
金融市場は世界中に広がり、異なるタイムゾーンでの取引が絶えず行われているため、この連続的な稼働は極めて重要です。
金融業界では、市場が開いている間は常に取引が行われ、時間帯にかかわらず継続されます。特に、外国為替市場などの24時間取引が行われる市場では、常に対応する能力が必要です。RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)は、人間のオペレーターとは異なり、疲れることなく、休憩せずに24時間稼働できるため、金融業界において非常に価値があります。
RPAの重要な役割の一つは、市場動向のリアルタイムモニタリングです。RPAは、市場データを24時間リアルタイムで監視し、重要な市場変動や機会を見逃さないようにします。これにより、金融機関は迅速に市場の変化に対応し、より効果的な投資決定を下すことができます。
また、異なるタイムゾーンでの取引を効率的に管理するためにも、RPAは役立ちます。24時間稼働するRPAを導入することで、タイムゾーンをまたいだ取引の処理やリスク管理がスムーズになります。
さらに、RPAはコスト削減と効率化にも貢献します。24時間稼働するRPAは、追加の人件費やシフト手当などのコストを削減し、夜間や休日にも作業が進行するため、業務の全体的な効率が向上します。
デジタル化は、業務プロセスを効率化し、顧客サービスの向上を促し、新たなビジネス機会を生み出す可能性を秘めています。
業務プロセスの自動化がその一例です。RPAは、金融機関における日常的な取引処理、データ入力、レポート生成などの繰り返し業務を自動化します。これにより、人的リソースをより価値の高い業務に割り当てることができ、全体的な業務のデジタル化を推進します。
また、データの正確性と整合性を確保する点でもRPAは役立ちます。データの収集、入力、更新を自動化することで、リスク管理や意思決定プロセスにおいて重要なデータ品質を維持できます。
さらに、RPAはシステム間の統合を容易にします。異なるシステム間のデータ移動や統合を自動化することで、システムの互換性問題を解決し、デジタル化プロセスをスムーズに進めることができます。
あなたの会社でも過去に従業員の退職による補充採用、新人への教育を行ったことがあるかもしれません。
ところがRPAを導入することで、対象業務を担当していた従業員が退職するときなどに、慌てて補充採用をする必要がなくなります。また、新人さんが習得すべき業務範囲が狭まり、さらに一から業務を教え込む必要もなくなります。これにより、教育期間や必要な教材、トレーニングのコストが削減されるとともに、新人が業務に慣れるまでの期間も短縮される可能性があります。
新人さんに業務を教えるのは、たいてい人件費の高い仕事ができる人です。その人の人件費や時間を、退職者が出るごとに繰り返しかけ続けるのはもったいないです。
あなたの会社でも人手不足への対応を採用だけで埋めるのではなく、これからは省人化・自動化を検討してみてはいかがでしょうか。


これらのメリットから、金融業界では多くの企業がRPAの導入を検討しています。次は、RPA導入を検討し始めるタイミングについて説明します。

金融業界がRPA導入を検討し始めるタイミング
ここまで金融業界が抱えている課題、そしてそれを解決するために、RPAを導入することで得られるメリットについて説明しました。こうしたメリットから、金融業界においてRPAは多くの企業に注目されております。
それでは、金融業界がいざRPA導入を検討し始めるきっかけ、タイミングはいったい何なのでしょうか。RPAを導入するタイミングとして実際には以下のような金融業界が多いようです。
【金融業界がRPA導入を検討し始めるタイミングの例】
・クライアントからの問い合わせが増加してきたとき
・業務プロセスが複雑化してきたとき
・リピート業務にかかる時間が問題になってきたとき
・新たな法律や規制に迅速に対応する必要が出てきたとき
・業務の一部をアウトソーシングしているが、コスト削減を図りたいとき
これらはもちろん企業によっても異なりますが、RPA導入を検討し始めるのは、ITに詳しい人材がいないという理由で、人員が増えてきたタイミングであること、または仕事量が増えてきたことが多いです。
さて、ではRPA導入をした後にどのような業務を自動化しているのでしょうか。次の章では事例を出してみていきましょう。

金融業界においてRPAで自動化されている業務の事例
RPA導入を検討したのち、導入をした企業は実際、多くの業務を自動化しております。
それでは、具体的にRPAで自動化されている業務には、どのようなものがあるのでしょうか。
以下はRPAで自動化されている業務の具体的な事例です。
【RPAで自動化されている業務の具体的な事例】
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顧客情報の更新と確認
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融資申請の審査
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顧客のクレジットスコアの計算
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取引データのエントリーと検証
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資産管理ポートフォリオのリバランス
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顧客からの口座残高の照会への応答
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請求書の処理と支払い
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顧客の支払い履歴の記録
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市場データのリアルタイムモニタリング
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株式市場注文の実行とトレード確認
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顧客からの電子メールの分類と応答
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保険金請求の処理
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顧客の口座活動の監視と詐欺検出
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税務申告書の生成と提出
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為替取引の自動化
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銀行取引明細の自動仕訳
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株式配当と利息の支払い
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顧客への財務アドバイスの提供
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銀行取引の監査とコンプライアンスチェック
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クレジットカードの不正利用の監視と対策
あなたの会社でも同じような業務がある、あるいは取り入れたいという業務はありませんか。ここで、自動化する対象業務を明確化するために、あなたの会社の中で自動化するための対象業務を洗い出す必要があります。


それでは、RPAで自動化するための対象業務の洗い出しのやり方について見ていきましょう。

業務の洗い出しをしよう
前章の「金融業界業界でRPAで自動化されている業務の事例」では金融業界がRPAで自動化している業務の事例にについて取り上げました。
さて、それではこれらの事例ももとに、自分たちの会社で「自動化できそうな業務の洗い出し」をしていきましょう。
もし「洗い出ししたけどRPAの導入に失敗した」という方もいましたら、ここでもう一度、業務の洗い出し方について確認してみてください。
業務の洗い出しはまずバックオフィス業務を確認して、そしてその中から「定型業務」を見つけていきます。
では、順を追って説明します。
まず、自動化できそうで洗い出したい業務は、バックオフィス業務の中から見つけていきます。
ここでいきなり「バックオフィス業務って何?」という方もいらっしゃると思うので、簡単に説明します。
バックオフィス業務とは、「基本的に顧客とやり取りを交わさず、社内で完結する業務」のことです。つまり、従業員が円滑に業務を遂行できる環境を整えたり、企業活動を健全に行うための仕組みづくりや事務手続きなどが、バックオフィス部門の主な業務です。
バックオフィス業務は、企業活動の根幹である「ヒト」「モノ」「カネ」「情報」という経営資源を管理する役割を担っており、経営と密接に関係しています。
バックオフィスが強化されることで、企業が持つ経営資源を最大限に活用することができ、業務改善や生産性向上の実現、さらにはより精度の高い経営判断にもつなげることができるため、重要です。
ですが、少ない担当者数で膨大な業務量をこなさなければならず業務負担が大きいこと、属人化してしまいやすく、ミスや不正が発生するリスクが高まるなどの課題があります。
そこで、バックオフィス業務をRPAで効率化することで、コスト削減、ヒューマンエラーの防止、生産性を向上させることができます。
金融業界のバックオフィス業務は、顧客対応や取引処理の背後で行われる重要な業務です。これには、取引の確認と記録、リスク管理、コンプライアンスの確保、財務報告、データ入力、文書管理などが含まれます。バックオフィスは主に内部業務に焦点を当てており、金融機関の運営効率、規制遵守、リスク管理など、機関の健全性維持に不可欠な役割を果たしています。デジタル化の進展に伴い、これらの業務の自動化と効率化が進んでいます。
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取引記録: 全ての買い売り取引の詳細な記録と確認。
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取引の決済: 買い売り取引に関連する資金の移動と決済。
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口座管理: 顧客口座の開設、維持、閉鎖に関する業務。
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顧客データ管理: 顧客情報の入力、更新、保護。
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資産管理: 顧客のポートフォリオ管理と資産の記録。
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リスク評価: マーケットリスク、クレジットリスクなどの評価。
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コンプライアンス監視: 法規制やポリシーの遵守をチェック。
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不正取引の監視: 疑わしい取引活動の検出と報告。
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AML(反マネーロンダリング)対策: 不審な資金の流れの監視。
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KYC(ユア・カスタマーを知れ)プロセス: 顧客の身元確認と背景調査。
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財務報告: 会計記録、財務諸表の作成と管理。
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税務関連業務: 税金計算、申告、税務文書の管理。
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監査対応: 内部・外部監査の準備と協力。
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法務サポート: 法的な問題や契約に関するサポート。
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文書管理: 契約書や法的文書の整理と保管。
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ITシステム管理: 業務用ソフトウェアとハードウェアの管理。
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技術サポート: IT関連の問い合わせ対応とトラブルシューティング。
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ヘルプデスク: 内部からの問い合わせ対応。
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人事関連業務: 従業員の勤怠管理、給与計算。
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研修・教育プログラム: 従業員向けの研修や教育プログラムの運営。
このように金融業界のバックオフィス業務は、多岐にわたっていることが分かります。
これらが自動化されれば今まで失った多くの時間と人員を削減できると思いませんか。
もちろん、中には人間の目が必要なので、自動化できない個所もあります。
ですが、「RPAを導入するメリット」の章で述べたように、レポート分析など自動化できそうなところはRPAに任せることで、人は人でなければできないことに時間を当てられ、集中することができます。
このように、バックオフィス業務を確認することは重要です。
あなたの会社でも一度、バックオフィス業務の流れについて書き出してみるとよいでしょう。

さて、金融業界のバックオフィス業務の流れについて確認したところで、次にこれらの中から「定型業務」を見つけていきましょう。
ここでも、「そもそも定型業務って何?」という方もいらっしゃると思うので例をあげてみていきましょう。
「定型業務」とは、一定の手順やルールに基づいて繰り返し行われる業務のことを指します。弊社では、 「誰がやっても同じ結果(アウトプット)になる業務」と説明しています。
思い返してみてください。あなたが経験してきた業務のなかで、「ちょっと面倒だな」「ほかの人でもできそうだな」と思った業務はありませんでしたか。
それはほとんどの場合、「定型業務」です。それらは、一定の手順やルールに基づいて繰り返し行われる業務なので誰がやっても同じ結果になるため、RPAで自動化できるのは定型業務であるというわけです。
定型業務は一般的に簡単で単純な作業であることが多いです。
ですが簡単で単純な作業でも、人間が繰り返し行っていると当然ミスも発生します。
なので、自動化できる業務は自動化してしまい、人は人にしかできない別の業務に時間を振り向けて生産性を上げていこうという考えて、多くの金融業界がRPA活用に乗り出しているのです。
それでは、これらも参考にあなたの会社の定型業務を洗い出してみましょう。


その際、弊社の【自動化業務洗い出しシート】を使うと便利です。また以下ボタンの「費用対効果を計算方法」ではこのシートを用いて解説しています

RPA導入後の失敗パターンと対処策
さて、前章では、業務の洗い出しおよび費用対効果の計算例について説明してきました。
ここまで聞くと、「RPAの導入はいいことだらけだ」「費用対効果が良ければ問題なく導入できる」と、そう思いませんでしたか。
ところが、実際多くの企業はRPAを導入した後にさまざまな課題に直面しています。RPAは導入してからが本当のスタートなのです。
ここでは、RPAを導入した後に直面する金融業界の失敗パターン、および対処策について説明します。

「RPAを導入したけど、作業する時間がなくて断念してしまった。」
弊社に相談いただく企業のなかにもこのような理由でRPAの導入に失敗してしまった企業があります。
実はこれは、金融業界においてRPA活用を進める上でほとんどの企業につきまとう課題です。
確かに、金融業界では繁忙時期に作業時間を一時的に確保できないことはあるでしょう。しかし、普段の仕事の中での優先順位が低いと、恒常的にRPAに触れないということになってしまいます。
特に何かと忙しく、余剰人員もほとんどいない中小企業にとっては、暇な時間ができたら触ろうとしても、暇な時間はほとんどありません。
弊社ユーザーの担当者には、「いつ作業するか」を決めて、その時間は極力ほかのことはやらないようにしている人もいます。
そのためには組織的な理解と協力も必要ですので、できれば経営陣からその理解を促進していただきたいと思います。
金融業界の現場では、RPA活用に関して「任せられる人がいない」といったこともよく見受けられます。それは、多くの金融業界にとって、RPAやデジタル技術への移行は大きな文化的変化を必要とし、従来の方法とプロセスに慣れ親しんでいる従業員は、新技術への抵抗感を示すことがあるためです。技術の導入に伴う仕事の変化や、場合によっては職を失うかもしれないという不安が、組織内の抵抗を生む原因となることがあります。
もしRPAの担当者が決まっても、うまくいかない状況が続くと、担当者は「うまくいかない自分が悪い」と思ってしまい、RPAから気持ちが離れてしまいます。そしてほかの仕事を優先しシナリオ作成作業に時間を使わず、サポート企業に相談することもなく、新規プロジェクトが頓挫してしまうのです。
RPAは組織的に取り組む方が中長期的に成功しやすく、モチベーションを維持してくれる仲間の存在も励みになるので、
「困ったときに相談できる、助けてくれる人がすぐ近くにいる」
という状況をつくってあげることが大切です。金融業界ごとに、専任のサポートチームや外部のコンサルタントと連携をとることで、RPAのノウハウを共有し、適切なサポートを受ける体制を整えることが重要です。
「どうせRPAを導入するなら、ツール選定に失敗して導入後にツールごと入れ替えるということはなるべく避けたい」と、多くの方が思われていることと思います。
ですが、残念ながら自社業務に合わないRPAツールを選定してしまうというケースもよくあります。
金融業界がRPAツールを入れ替えた理由は以下の2つが大半を占めます。
「自社の自動化したい業務に対応できないツールだった」
「サポートが十分ではなかった」
そもそもシステム同士の相性が悪かったり、機能が不足していたりすると、どれだけ頑張っても自動化できないことがあります。
そこで、ツール選定に失敗して費用と労力の無駄を避けるためにも、
「機能の充実」「使いやすさ」「サポート内容」
この3つの観点で選ぶことが重要です。
特に「機能」に関しては、オンプレミスの基幹システム、Excel、クラウドツールなどに幅広く対応できるツールがどうかも確認しましょう。


「具体的にどのような基準で確認すればよいかわからない」という方は以下の【ツール選定の小冊子(チェックリスト付き)】を参考にしてみて下さい。RPA販売業者に質問する際に活用いだだけるとよいかと思います。
また、クライアントのRPAエラーについてなどの要望を1つ1つすべて聞くのは時間制約もある中でとても大変です。ですがそのようなケースでも、弊社が責任持ってRPA運用をサポートいたしますので、もし少しでも不安を抱えているのであればぜひ弊社にお任せください。すでにRPA導入している方、これからRPA導入を検討している方、どなたでもご連絡お待ちしております。
弊社は多くの金融業界さまのサポートをさせていただいております。以下のボタンから弊社の取り組み、また他社との違いについて紹介していますので、ぜひご覧ください。