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​【決定版】資源・エネルギー業界でのRPA本格活用事例に学ぶ失敗しやすい点と成功のポイント

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最近、 「RPA」は資源・エネルギー業界において業務効率化やデジタル化の進展への対処として導入が増えています。そして、これからますます活用が期待されています。

 

RPAについてすでにご存じの方もいらっしゃるかもしれませんが念のためお伝えすると、RPAとはRobotic Process Automationの略であり、パソコンの定型業務を自動化するソフトウェアのことです。

 

ですが、そんなあなたは次のようなお悩みお持ちではないでしょうか。

​資源・エネルギー業界でRPAを導入したが失敗してしまった

・資源・エネルギー業界でRPAを使うと何ができるのか

・資源・エネルギー業界でRPAの導入を検討しているがどうすればよいかわからない

弊社では、多くの資源・エネルギー業界さんからRPA活用に関する相談をいただきます。

 

そのような経験からこの記事では、資源・エネルギー業界でRPAの運用サポート実績多数の弊社が、資源・エネルギー業界でRPAを導入するメリットから導入事例、RPA導入に伴う失敗やトラブルの対処法までわかりやすく紹介します。

目次
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資源・エネルギー業界が抱える課題

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資源・エネルギー業界は、石油、ガス、石炭、再生可能エネルギーなどの採掘・供給に従事し、世界経済の基盤を形成しています。しかし、いくつかの重大な問題を抱えています。

デメリット1

ここでは、資源・エネルギー業界における環境への影響について詳しく解説します。

#環境への影響の概要

資源・エネルギー業界は、化石燃料の採掘、加工、消費を通じて環境に大きな影響を与えています。このセクターからの主な環境影響は、大気汚染、温室効果ガスの排出、生態系への悪影響、地球温暖化などです。

#大気汚染

化石燃料の燃焼は、硫黄酸化物(SOx)、窒素酸化物(NOx)、微細粒子状物質(PM2.5など)を含む多くの汚染物質を排出します。これらの物質は、人間の健康に悪影響を及ぼし、呼吸器疾患や心臓病のリスクを高めることが知られています。また、これらの汚染物質は、酸性雨の原因となり、水質や土壌、生態系に悪影響を及ぼします。

#温室効果ガスの排出

化石燃料の燃焼は、二酸化炭素(CO2)、メタン(CH4)、亜酸化窒素(N2O)などの温室効果ガスを大量に排出します。これらのガスは大気中に蓄積し、地球の温室効果を強化し、地球温暖化の主な原因となります。地球温暖化は、極端な気象イベントの増加、海面上昇、生態系の変化など、広範な環境問題を引き起こします。

#生態系への影響

資源採掘活動(石油、石炭、天然ガスなど)は、土地の変形、生息地の破壊、水質汚染などを引き起こすことがあります。これらの影響は生物多様性の減少、特定種の絶滅、生態系の不均衡につながることがあります。

#地球温暖化とその影響

地球温暖化は、極地の氷の融解、海面上昇、気候パターンの変化など、地球全体に影響を及ぼします。これにより、農業パターンの変化、食料安全保障の問題、自然災害の頻度と強度の増加などが引き起こされます。

このように、資源・エネルギー業界の環境への影響は深刻であり、地球規模での対策が求められています。

デメリット2

資源の枯渇に関する問題は、現代社会のエネルギー供給と持続可能性において重要な課題です。この問題は、特に化石燃料(石油、石炭、天然ガス)に依存する現代のエネルギーシステムにおいて顕著に現れています。化石燃料は数百万年にわたって地球内部で形成された有限の資源であり、一度消費されると再生することはありません。

#化石燃料の枯渇

化石燃料の枯渇は、それが「ピークオイル」や「ピークガス」といった形で表現されることがあります。これは、特定の資源の生産量が最大に達した後、漸減する点を指します。このピークの後、採掘は技術的にも経済的にも困難になり、最終的には非実用的になると予想されます。石油や天然ガスの場合、採掘可能な埋蔵量は地理的に不均等に分布しており、中東やロシアなど特定の地域に集中しています。これにより、これらの地域における政治的、経済的な動きが世界的なエネルギー市場に大きな影響を与えることになります。

#代替エネルギーへの転換

化石燃料の枯渇に直面して、多くの国々は代替エネルギー源への転換を進めています。太陽光発電、風力発電、水力発電、地熱発電など、再生可能なエネルギー源は、継続的かつ環境に優しい方法でエネルギーを供給する可能性を持っています。これらの技術は、初期投資やインフラの整備にはコストがかかりますが、長期的には持続可能なエネルギー供給を実現する鍵となります。

#エネルギー効率の改善

資源の枯渇に対処するもう一つの重要なアプローチは、エネルギー効率の改善です。エネルギー効率の向上は、必要なサービスを提供しつつエネルギー消費を減らすことを意味します。これには、より効率的な輸送手段、省エネルギー家電製品の普及、建築物の断熱改善などが含まれます。効率的なエネルギー使用は、エネルギー供給の安定性を高めると同時に、環境への負荷を減らすことにも寄与します。

#経済と環境のバランス

最後に、資源の枯渇問題に取り組む際には、経済成長と環境保護の間のバランスを見つけることが重要です。化石燃料に依存する経済から脱却し、持続可能なエネルギー源への転換を図ることは、長期的な視点での経済的な安定性と環境保全の両立を目指すものです。

このように資源の枯渇は、ただ単にエネルギー供給の問題ではなく、経済、環境、社会全体に影響を与える複合的な問題です。

以上のように、資源・エネルギー業界は大きな課題を抱えています。これらの課題に対応するためには、業界全体での取り組みや新しい技術の習得、教育体制の見直しなどが求められています。

 

次の章ではこうした課題を解決するため、資源・エネルギー業界がRPAを導入するメリットについて説明します。

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資源・エネルギー業界がRPAを導入する
メリット

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以前の章では、資源・エネルギー業界の現状の課題について説明しました。ここでは、こうした課題を克服するために、RPAを導入することで得られるメリットについて代表的なものを取り上げます。

ヒューマンエラーがなくなる

資源・エネルギー業界におけるRPAの導入は、多くのメリットを提供する可能性があり、その中でもヒューマンエラーの削減は特に重要な利点です。RPAは、ルーティンや反復的なタスクを自動化することで、人間の作業者に起因するエラーの可能性を大幅に減少させます。

#ヒューマンエラーとは

ヒューマンエラーは、人間の判断や行動のミスにより生じるエラーです。これには、注意散漫、誤解、記憶の誤り、判断ミスなどが含まれます。資源・エネルギー業界では、データ入力、監視、設備管理など多くの運営面で人間の判断が関わっており、これらのプロセスにおいてヒューマンエラーは避けられない問題となっています。

#RPAによるヒューマンエラーの削減

1. 自動化によるエラーの減少: RPAは定型的な作業を自動化することで、人間が行う単純なミスや忘れ、入力ミスを減らします。たとえば、データ入力、報告書の作成、システム間でのデータ転送などはRPAによって正確に実行され、ヒューマンエラーを大幅に削減できます。

2. 一貫性の保持: 人間の作業にはバラつきが生じることがありますが、RPAは一貫したパフォーマンスを提供します。プログラムされた通りに作業を実行するため、プロセスの品質が一定に保たれます。

3. 疲労によるエラーの削減: 人間は時間が経つにつれて疲労し、エラーが増える傾向があります。しかし、RPAは疲労することなく長時間作業を続けることができ、特に長時間にわたる監視や分析タスクでその効果を発揮します。

4. リスク管理の向上: RPAは、エラーが発生しやすいプロセスを特定し、それらを自動化することで全体的なリスクを管理しやすくします。エラーの発生源を特定し、それを自動化することで、リスクを効果的に減らすことができます。

5. 従業員の負担軽減: 単純作業の自動化により、従業員はより創造的かつ戦略的なタスクに集中できるようになります。これにより、仕事の満足度が向上し、間接的にヒューマンエラーの減少に寄与します。

#実装上の考慮点

RPAを導入する際には、適切なプロセス選定、運用上のベストプラクティスの確立、継続的なメンテナンスと改善が必要です。また、RPAによって完全にヒューマンエラーがなくなるわけではなく、自動化されたプロセス自体の監視と改善が重要になります。

このように資源・エネルギー業界におけるRPAの導入は、効率性の向上、コスト削減、リスク管理の強化といった多くのメリットをもたらすと同時に、ヒューマンエラーの削減を通じて全体的な業務品質の向上に寄与することが期待されます。

人でなければできないことに集中できる

思い返してみてください。今まで定型業務に追われていたためにできなかった、もしくはおろそかになってしまった業務はいくつあったでしょうか。

  

資源・エネルギ業界がさらに発展していくには、人間が本来やるべきこと、人間にしかできない複雑な業務ことにこそ、「人間の時間」を費やすことができる環境を整備すべきです。

もしかしたらパートスタッフの方の役割も、作業そのものではなく、RPAがアウトプットしたものを人の目で確認することに重きを置くようになるかもしれません。

 

これからの資源・エネルギー業界において人間は、より付加価値の高い業務、クリエイティブな業務、顧客や従業員の満足度を高める活動などにこそ、より多くの時間を使えるようにするとよいと考えます。

24時間尽くしてくれる

資源・エネルギー業界におけるRPAの導入は、業務の自動化と効率化を通じて、多くのメリットをもたらします。特に、24時間稼働するRPAの能力は、この業界における重要な問題の解決に寄与する可能性があります。

#非中断性の重要性

エネルギー業界では、生産、供給、流通などのプロセスが連続的であり、中断が許されない場面が多々あります。24時間稼働するRPAは、これらのプロセスを無停止で管理し、常に最適な運用を保証することができます。例えば、発電所の監視、配電網の管理、エネルギー取引の最適化など、日々の業務は複雑であり、人間だけでは迅速かつ正確に対応するのが困難です。RPAはこれらの作業を自動化し、リアルタイムでのデータ分析と意思決定を可能にします。

#効率性とコスト削減

RPAは効率的な作業実行を可能にし、それによって運用コストの削減に貢献します。特に、繰り返し行われる作業や定型的なプロセスにおいて、人間の労働力を削減し、ヒューマンエラーのリスクを低減します。さらに、24時間稼働することで、夜間や休日の作業に対しても迅速に対応可能です。これにより、例えば、夜間の電力需要の変動に応じた発電量の調整などが自動化され、より効率的なエネルギー管理が実現されます。

#リアルタイムのデータ分析と最適化

エネルギー業界では、大量のデータが生成され、それを分析し意思決定に活用することが重要です。RPAは24時間稼働することで、継続的なデータ収集と分析を行い、即時のフィードバックを提供することが可能です。これにより、市場の変動、消費パターンの変化、供給網の効率性などをリアルタイムで把握し、迅速な対応が可能になります。

#持続可能性への貢献

RPAの導入は、エネルギー業界における持続可能性の向上にも寄与します。自動化による効率的なエネルギー管理は、無駄なエネルギー消費を削減し、環境への影響を低減します。また、再生可能エネルギー源の利用拡大など、新しいエネルギー戦略の実現にも重要な役割を果たします。

このようにRPAの24時間稼働は、エネルギー業界において、効率性、コスト削減、リアルタイムのデータ分析、持続可能性といった複数の面で大きなメリットをもたらします。これらのメリットは、エネルギー供給の安定性と持続可能性を高め、業界全体の競争力を向上させることに寄与します。しかし、RPAの導入には、技術的な準備と従業員のスキル向上が必要であり、これらの課題に対処することが、成功への鍵となります。

デジタル化の進行との連携

デジタル化を推進し、効率的な業務運営に大きく貢献することができます。ここでは、RPAがもたらす主なメリットとしてデジタル化の推進と活用について専門的に説明します。

#RPAによる業務自動化と効率化

RPAは、繰り返し行われるルーティンワークや時間を要する管理業務を自動化する技術です。例えば、エネルギー消費のモニタリング、在庫管理、請求処理などの業務は、RPAにより自動化することができます。これにより、人的リソースをより価値の高い業務に集中させることが可能となり、全体的な業務効率が向上します。

#データ管理と分析の精度向上

エネルギー業界では膨大な量のデータが生成されます。RPAを導入することで、このデータの収集、整理、分析が自動化され、より迅速かつ正確なデータ管理が可能になります。これにより、エネルギーの使用効率の最適化、コスト削減、リスク管理の改善など、より精密な意思決定支援が実現します。

#コンプライアンスと報告の容易化

資源・エネルギー業界は、環境規制や安全基準など厳格な法規制の下で運営されています。RPAを利用することで、これらの規制に関する報告や文書作成のプロセスが自動化され、コンプライアンスの確保が容易になります。これは、規制遵守のコストを削減し、人為的なエラーを減少させることにも寄与します。

#顧客サービスの向上

顧客サービスにおいても、RPAの導入により多くのメリットがあります。顧客からの問い合わせに対する自動応答システムの導入や、顧客データの管理の自動化により、より迅速かつ質の高いサービスの提供が可能になります。これにより、顧客満足度の向上やブランドの信頼性の強化が期待できます。

#エネルギー転換への貢献

デジタル化の推進は、持続可能なエネルギー源への転換を加速させることにも寄与します。RPAによる効率的なデータ管理は、再生可能エネルギーの導入、分散型エネルギーシステムの管理、エネルギーの最適な配分などを実現するための基盤となります。

このようにRPAの導入は、資源・エネルギー業界におけるデジタル化の推進と活用において重要な役割を果たします。業務の自動化による効率化、データ管理の精度向上、コンプライアンスの容易化、顧客サービスの向上、そして持続可能なエネルギーへの転換への貢献は、この業界における競争力と持続可能性の向上に不可欠です。RPAの導入は、単に業務の自動化を超え、全体的なビジネス戦略の変革を促す要因となるでしょう。

補充採用コストと教育コストを減らせる

 あなたの会社でも過去に従業員の退職による補充採用、新人への教育を行ったことがあるかもしれません。

 

ところがRPAを導入することで、対象業務を担当していた従業員が退職するときなどに、慌てて補充採用をする必要がなくなります。また、新人さんが習得すべき業務範囲が狭まり、さらに一から業務を教え込む必要もなくなります。これにより、教育期間や必要な教材、トレーニングのコストが削減されるとともに、新人が業務に慣れるまでの期間も短縮される可能性があります。

 

新人さんに業務を教えるのは、たいてい人件費の高い仕事ができる人です。その人の人件費や時間を、退職者が出るごとに繰り返しかけ続けるのはもったいないです。

 

あなたの会社でも人手不足への対応を採用だけで埋めるのではなく、これからは省人化・自動化を検討してみてはいかがでしょうか。

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これらのメリットから、資源・エネルギー業界では多くの企業がRPAの導入を検討しています。次は、RPA導入を検討し始めるタイミングについて説明します。

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資源・エネルギー業界がRPA導入を検討し始めるタイミング

ここまで資源・エネルギー業界が抱えている課題、そしてそれを解決するために、RPAを導入することで得られるメリットについて説明しました。こうしたメリットから、資源・エネルギー業界においてRPAは多くの企業に注目されております。

それでは、資源・エネルギー業界がいざRPA導入を検討し始めるきっかけ、タイミングはいったい何なのでしょうか。RPAを導入するタイミングとして実際には以下のような資源・エネルギー業界が多いようです。

【資源・エネルギー業界がRPA導入を検討し始めるタイミングの例】

・クライアントからの問い合わせが増加してきたとき

・業務プロセスが複雑化してきたとき

・リピート業務にかかる時間が問題になってきたとき

・新たな法律や規制に迅速に対応する必要が出てきたとき

​・業務の一部をアウトソーシングしているが、コスト削減を図りたいとき

これらはもちろん企業によっても異なりますが、RPA導入を検討し始めるのは、ITに詳しい人材がいないという理由で、人員が増えてきたタイミングであること、または仕事量が増えてきたことが多いです。

さて、ではRPA導入をした後にどのような業務を自動化しているのでしょうか。次の章では事例を出してみていきましょう。

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資源・エネルギー業界においてRPAで自動化されている業務の事例

RPA導入を検討したのち、導入をした企業は実際、多くの業務を自動化しております。

それでは、具体的にRPAで自動化されている業務には、どのようなものがあるのでしょうか。

以下はRPAで自動化されている業務の具体的な事例です。


【RPAで自動化されている業務の具体的な事例】

  • 請求書の処理と支払いの自動化。

  • エネルギーの需要予測と生産計画の最適化。

  • 計器のデータ収集と解析。

  • 顧客サービスのための自動化された応答システム。

  • 資源の在庫管理とリアルタイムの更新。

  • 生産プラントの監視とトラブルシューティングの自動化。

  • 設備保守のスケジューリングと予測保守の計画。

  • エネルギー契約の自動更新と管理。

  • 購買プロセスの自動化。

  • エネルギー供給チェーンのモニタリングと最適化。

  • 燃料調達と価格のリアルタイム更新。

  • 環境規制へのコンプライアンス監視とレポート作成。

  • エネルギー消費データの分析と省エネ提案の生成。

  • 送電網の負荷管理と障害検出。

  • 原材料の調達と在庫の最適化。

  • 生産ラインの品質管理と品質保証。

  • 環境影響評価の自動化。

  • 設備のスケジュール保守と点検。

  • エネルギーの価格予測と取引の自動化。

  • 労働力管理とシフトスケジューリングの最適化。

あなたの会社でも同じような業務がある、あるいは取り入れたいという業務はありませんか。ここで、自動化する対象業務を明確化するために、あなたの会社の中で自動化するための対象業務を洗い出す必要があります。

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それでは、RPAで自動化するための対象業務の洗い出しのやり方について見ていきましょう。

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業務の洗い出しをしよう

前章の「資源・エネルギー業界でRPAで自動化されている業務の事例」では資源・エネルギー業界がRPAで自動化している業務の事例にについて取り上げました。

さて、それではこれらの事例ももとに、自分たちの会社で「自動化できそうな業務の洗い出し」をしていきましょう。

もし「洗い出ししたけどRPAの導入に失敗した」という方もいましたら、ここでもう一度、業務の洗い出し方について確認してみてください。

 

業務の洗い出しはまずバックオフィス業務を確認して、そしてその中から「定型業務」を見つけていきます。

では、順を追って説明します。

バックオフィス業務

まず、自動化できそうで洗い出したい業務は、バックオフィス業務の中から見つけていきます。

 

ここでいきなり「バックオフィス業務って何?」という方もいらっしゃると思うので、簡単に説明します。

 

バックオフィス業務とは、「基本的に顧客とやり取りを交わさず、社内で完結する業務」のことです。つまり、従業員が円滑に業務を遂行できる環境を整えたり、企業活動を健全に行うための仕組みづくりや事務手続きなどが、バックオフィス部門の主な業務です。

バックオフィス業務は、企業活動の根幹である「ヒト」「モノ」「カネ」「情報」という経営資源を管理する役割を担っており、経営と密接に関係しています。

 

バックオフィスが強化されることで、企業が持つ経営資源を最大限に活用することができ、業務改善や生産性向上の実現、さらにはより精度の高い経営判断にもつなげることができるため、重要です。

 

ですが、少ない担当者数で膨大な業務量をこなさなければならず業務負担が大きいこと、属人化してしまいやすく、ミスや不正が発生するリスクが高まるなどの課題があります。

 

そこで、バックオフィス業務をRPAで効率化することで、コスト削減、ヒューマンエラーの防止、生産性を向上させることができます。

 

資源・エネルギー業界のバックオフィス業務は、業界特有の複雑な要件を反映しています。これには、財務管理、契約管理、規制遵守、リスク管理、データ分析などが含まれます。業界は市場の変動、環境規制、安全基準に敏感であるため、これらの業務は高度な専門知識と精密なデータ処理を要求されます。さらに、プロジェクトの管理、投資の計画、供給チェーンの最適化などの戦略的な決定もバックオフィスの重要な部分を占め、業界の持続可能性と収益性に直接影響を与えます。バックオフィスの効率化は、全体的な運営効率と競争力の向上に不可欠です。

資源・エネルギー業界のバックオフィス業務は、大きく以下のようにグループ化できます

  • 1. 財務・会計管理
       - 予算策定
       - 財務報告
       - 費用管理
       - 資金調達と投資分析
     

  • 2. 契約管理と法務
       - 契約の交渉と作成
       - 法規遵守
       - 知的財産管理
       - 法的紛争の解決支援
     

  • 3. 人事管理
       - 採用とトレーニング
       - 従業員評価と報酬管理
       - 組織の文化と従業員満足度の向上
     

  • 4. リスク管理
       - リスク評価と軽減戦略
       - 保険と緊急対応計画
       - セキュリティとデータ保護
     

  • 5. 運営管理とサポート
       - ITシステムとデータベースの管理
       - オフィス管理と行政的サポート
       - 供給チェーンと在庫管理
     

  • 6. プロジェクト管理
       - 新規プロジェクトの企画と実行
       - プロジェクトのスケジューリングとモニタリング
       - 成果物の品質管理と納期管理

    これらのグループは、資源・エネルギー業界が効率的かつ効果的に機能するための基盤を構成しています。各セクションは業界の特有のニーズと規制要件に対応しており、全体のビジネス戦略と密接に連携しています。

このように資源・エネルギー業界のバックオフィス業務は、多岐にわたっていることが分かります。

これらが自動化されれば今まで失った多くの時間と人員を削減できると思いませんか。

 

もちろん、中には人間の目が必要なので、自動化できない個所もあります。

ですが、「RPAを導入するメリット」の章で述べたように、レポート分析など自動化できそうなところはRPAに任せることで、人は人でなければできないことに時間を当てられ、集中することができます。

 

このように、バックオフィス業務を確認することは重要です。

あなたの会社でも一度、バックオフィス業務の流れについて書き出してみるとよいでしょう。

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定型業務を見つけよう

さて、資源・エネルギー業界のバックオフィス業務の流れについて確認したところで、次にこれらの中から「定型業務」を見つけていきましょう。

 

ここでも、「そもそも定型業務って何?」という方もいらっしゃると思うので例をあげてみていきましょう。

 

「定型業務」とは、一定の手順やルールに基づいて繰り返し行われる業務のことを指します。弊社では、 「誰がやっても同じ結果(アウトプット)になる業務」と説明しています。

 

思い返してみてください。あなたが経験してきた業務のなかで、「ちょっと面倒だな」「ほかの人でもできそうだな」と思った業務はありませんでしたか。

 

それはほとんどの場合、「定型業務」です。それらは、一定の手順やルールに基づいて繰り返し行われる業務なので誰がやっても同じ結果になるため、RPAで自動化できるのは定型業務であるというわけです。

 

定型業務は一般的に簡単で単純な作業であることが多いです。

ですが簡単で単純な作業でも、人間が繰り返し行っていると当然ミスも発生します。

 

なので、自動化できる業務は自動化してしまい、人は人にしかできない別の業務に時間を振り向けて生産性を上げていこうという考えて、多くの資源・エネルギー業界がRPA活用に乗り出しているのです。

それでは、これらも参考にあなたの会社の定型業務を洗い出してみましょう。

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その際、弊社の【自動化業務洗い出しシート】を使うと便利です。また以下ボタンの「費用対効果を計算方法」ではこのシートを用いて解説しています

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RPA導入後の失敗パターンと対処策

さて、前章では、業務の洗い出しおよび費用対効果の計算例について説明してきました。

 

ここまで聞くと、「RPAの導入はいいことだらけだ」「費用対効果が良ければ問題なく導入できる」と、そう思いませんでしたか。

 

ところが、実際多くの企業はRPAを導入した後にさまざまな課題に直面しています。RPAは導入してからが本当のスタートなのです。

 

ここでは、RPAを導入した後に直面する資源・エネルギー業界の失敗パターン、および対処策について説明します。

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優先順位を上げられず作業時間を確保できない

「RPAを導入したけど、作業する時間がなくて断念してしまった。」

 

弊社に相談いただく企業のなかにもこのような理由でRPAの導入に失敗してしまった企業があります。

 

実はこれは、資源・エネルギー業界においてRPA活用を進める上でほとんどの企業につきまとう課題です。

 

確かに、資源・エネルギー業界では繁忙時期に作業時間を一時的に確保できないことはあるでしょう。しかし、普段の仕事の中での優先順位が低いと、恒常的にRPAに触れないということになってしまいます。

 

特に何かと忙しく、余剰人員もほとんどいない中小企業にとっては、暇な時間ができたら触ろうとしても、暇な時間はほとんどありません。

 

弊社ユーザーの担当者には、「いつ作業するか」を決めて、その時間は極力ほかのことはやらないようにしている人もいます。

 

そのためには組織的な理解と協力も必要ですので、できれば経営陣からその理解を促進していただきたいと思います。

組織的に取り組めていない

資源・エネルギー業界の現場では、RPA活用に関して「任せられる人がいない」といったこともよく見受けられます。それは、多くの資源・エネルギー業界にとって、RPAやデジタル技術への移行は大きな文化的変化を必要とし、従来の方法とプロセスに慣れ親しんでいる従業員は、新技術への抵抗感を示すことがあるためです。技術の導入に伴う仕事の変化や、場合によっては職を失うかもしれないという不安が、組織内の抵抗を生む原因となることがあります。

もしRPAの担当者が決まっても、うまくいかない状況が続くと、担当者は「うまくいかない自分が悪い」と思ってしまい、RPAから気持ちが離れてしまいます。そしてほかの仕事を優先しシナリオ作成作業に時間を使わず、サポート企業に相談することもなく、新規プロジェクトが頓挫してしまうのです。

 

RPAは組織的に取り組む方が中長期的に成功しやすく、モチベーションを維持してくれる仲間の存在も励みになるので、

 

「困ったときに相談できる、助けてくれる人がすぐ近くにいる」

 

という状況をつくってあげることが大切です。資源・エネルギー業界ごとに、専任のサポートチームや外部のコンサルタントと連携をとることで、RPAのノウハウを共有し、適切なサポートを受ける体制を整えることが重要です。

自社自動化できない

「どうせRPAを導入するなら、ツール選定に失敗して導入後にツールごと入れ替えるということはなるべく避けたい」と、多くの方が思われていることと思います。

 

ですが、残念ながら自社業務に合わないRPAツールを選定してしまうというケースもよくあります。

 

資源・エネルギー業界がRPAツールを入れ替えた理由は以下の2つが大半を占めます。

 

「自社の自動化したい業務に対応できないツールだった」

「サポートが十分ではなかった」

 

そもそもシステム同士の相性が悪かったり、機能が不足していたりすると、どれだけ頑張っても自動化できないことがあります。

 

そこで、ツール選定に失敗して費用と労力の無駄を避けるためにも、

 

「機能の充実」「使いやすさ」「サポート内容」

 

この3つの観点で選ぶことが重要です。

 

特に「機能」に関しては、オンプレミスの基幹システム、Excel、クラウドツールなどに幅広く対応できるツールがどうかも確認しましょう。

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「具体的にどのような基準で確認すればよいかわからない」という方は以下の【ツール選定の小冊子(チェックリスト付き)】を参考にしてみて下さい。RPA販売業者に質問する際に活用いだだけるとよいかと思います。

また、クライアントのRPA​エラーについてなどの要望を1つ1つすべて聞くのは時間制約もある中でとても大変です。ですがそのようなケースでも、弊社が責任持ってRPA運用をサポートいたしますので、もし少しでも不安を抱えているのであればぜひ弊社にお任せください。すでにRPA導入している方、これからRPA導入を検討している方、どなたでもご連絡お待ちしております。

弊社は多くの資源・エネルギー業界さまのサポートをさせていただいております。以下のボタンから弊社の取り組み、また他社との違いについて紹介していますので、ぜひご覧ください。

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