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RPA×AIで進化する一次産業の未来

  • 兎澤直樹
  • 13 時間前
  • 読了時間: 4分

〜農業・林業・漁業の「データ活用」が現場を変える〜


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近年、「スマート農業」や「林業DX」「水産業のデジタル化」といったキーワードが注目を集めています。背景には、人手不足や高齢化、需給の不安定化といった構造的課題があり、これまでのやり方では立ち行かなくなる局面が増えてきました。

こうした一次産業の課題に対し、私たちが注目しているのが 「RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)」と「AI(人工知能)」の融合活用です。

単なるIT化ではなく、「現場に根ざした課題を、テクノロジーで解決する」こと。それが、これからの農業・林業・漁業の未来を大きく変えるカギになると考えています。


農業×RPA×AI:生育データ分析と流通計画の自動化


● 背景にある課題

農業の現場では、気象条件や土壌状況、生育のバラつきなどに常に左右されます。さらに、収穫後の出荷タイミングや流通計画の最適化も、生産者の大きな悩みのひとつです。


● RPAとAIの活用でどう変わる?

  • センサーやドローンなどで取得した生育データをAIが分析し、成長の遅れや病害の兆候を早期に把握

  • その分析結果をRPAが自動的に帳票へ転記、関係者に共有

  • 収穫予測データに基づいて、出荷先や物流のスケジュールをAIが最適化

たとえば「○○農園では来週、トマトの糖度が出荷基準を満たす見込み。天候によっては2日早まる可能性あり」といった判断を人の代わりに自動で導き、調整まで行う仕組みが現実化しています。

こうしたRPA×AIによる生育データ分析と流通計画の自動化は、労力を減らすだけでなく、品質向上や廃棄ロスの削減にもつながります。


林業×RPA×AI:伐採計画と在庫管理の最適化


● 背景にある課題

林業は年間を通じての長期的なスパンで成り立っており、伐採タイミングの判断や材木の在庫管理が複雑です。特に、天候や市場動向、需要変動に応じて迅速な意思決定が求められる一方で、現場は慢性的な人手不足に悩まされています。


● 解決策としてのRPA×AI

  • ドローンや衛星画像による森林データをAIが分析し、伐採に適した樹木や時期を判定

  • 過去の出荷データ・需要トレンドをもとに、RPAが伐採計画を自動生成

  • 在庫状況や材積をリアルタイムで把握し、木材市場への供給バランスを自動調整

弊社でもこの分野でのPoC(概念実証)を進めており、「RPAによる森林資源の見える化とAIによる需給マッチング」の仕組みを複数の自治体や事業者と連携して検討しています。

現場の勘と経験に頼るのではなく、客観的なデータ分析と自動化された計画立案が林業における新しい常識になりつつあります。


漁業×RPA×AI:水揚げデータの活用と出荷計画の自動化


● 背景にある課題

漁業は、日々の天候や海流、魚群の動きといった自然条件に大きく左右され、安定した出荷や収益確保が難しいという課題があります。

さらに、水揚げ後の出荷タイミングを誤ると、価格が暴落したり、廃棄ロスが発生することも


● RPAとAIの連携による革新

  • 漁船ごとの水揚げデータをリアルタイムで集計し、AIが品目・数量・鮮度を判定

  • 需要の高い市場を特定し、RPAが最適な出荷先や配送スケジュールを作成

  • 必要に応じて、卸業者や冷蔵倉庫と自動連携し、スムーズな流通を実現

これにより、漁業者が手間をかけずに、収益性の高い出荷ができる仕組みが可能になります。実際に、一部地域ではAIによる漁獲予測と連動したマーケット連携の仕組みが導入され始めており、「獲ってから売る」から「売るために獲る」漁業への変革が始まっています。


弊社の考え:なぜ今、一次産業にRPA×AIなのか


一次産業のデジタル化は、単なる「効率化」や「省人化」にとどまりません。

それは、

  • 持続可能な資源活用

  • 次世代への技術継承

  • 地域経済の再活性化

といった、より根本的な価値に結びつくものです。

弊社はこれまで、製造・物流・小売・サービスなど多様な業界でRPAとAIの導入支援を行ってきました。その知見を一次産業に応用することで、現場ファーストなテクノロジー導入を実現しています。

とくに、

  • 現場で使いやすいインターフェース設計

  • 一部業務から段階的に進める導入支援

  • 自治体・流通業者との連携設計

など、「導入して終わりではなく、使い続けられる仕組みづくり」にこだわっています。


最後に:現場の未来は、現場から変えられる


AIやRPAのような先端技術は、遠い未来の話ではなく、いま、すぐそこにある実用的な選択肢です。

人の勘や経験に頼っていた業務を、データと自動化で支えることで、人間にしかできない判断や創造的な仕事に集中できる環境が生まれます。

農業・林業・漁業という日本の基盤を支える一次産業に、いまこそ、RPAとAIを使った次の一手が求められているのではないでしょうか。



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