RPA×AIが切り拓く、リース・レンタル業の新たな可能性 〜契約管理・返却処理の業務を“人の手”から解放する〜
- 兎澤直樹
- 4 日前
- 読了時間: 3分

近年、RPAとAIを活用した業務改革が、製造業や金融業にとどまらず、リース・レンタル業界にも波及しています。特に「契約管理」や「返却処理」といったバックオフィス業務は、自動化による生産性の向上やヒューマンエラーの削減といった大きな恩恵を受ける分野です。
今回は、リース・レンタル業におけるRPA×AI導入のメリットと活用ポイントを、実例を交えながらご紹介します。
契約管理業務の「定型性」と「繰り返し性」は、RPAの得意分野
リースやレンタルの契約管理は、以下のような業務を含みます
顧客情報や契約内容のシステム入力
契約期間の自動通知
更新・解約処理のフロー管理
複数拠点・システム間のデータ同期
これらは、ルールが明確かつ反復性の高い作業であり、まさにRPAが得意とする領域です。たとえば、Excelで管理していた契約情報を、基幹システムに自動入力するフローを構築することで、入力ミスの削減や作業時間の大幅短縮が可能となります。
AIが加わることで、「判断」や「例外処理」にも対応
とはいえ、契約にはイレギュラーなケースもつきものです。
解約理由の自由記述(自然文)
特別条件が付いた契約
顧客からの問い合わせ対応
こうした“定型外”業務には、AIの力が求められます。たとえば、自然言語処理(NLP)を活用することで、メールやチャットで送られてくる解約依頼文を読み取り、内容に応じた処理フローをRPAに指示する、という連携が可能になります。
AIが判断し、RPAが実行する。この“ハイブリッド型の自動化”こそが、真に実用的な業務改革を実現します。
「返却処理」の負荷も軽減可能に
返却処理業務には以下のようなタスクが存在します
返却予定日のリマインド送信
実際の返却日や状態の確認
延滞料金の自動算出と通知
修理・廃棄処理の判定フロー管理
これらも、RPA×AIで大幅に効率化できます。
たとえば、IoT連携で返却された機器の状態を自動で取得し、AIが劣化レベルを判定して分類、その結果をもとにRPAが修理依頼や廃棄フローを起動する。こういった流れも実現可能です。
導入で得られる具体的な効果
業務時間の50%以上削減(契約書作成・更新処理)
人為的ミスの大幅削減(入力、チェック工程)
属人化からの脱却(マニュアル作業の自動化)
顧客満足度の向上(処理スピードの向上、問い合わせ対応の即時化)
現場が納得できる「小さな成功」から始める
導入成功の鍵は、「いきなり全体最適」を狙うのではなく、現場で実感しやすい“痛点”からスモールスタートすることです。たとえば、返却期限通知メールの自動送信から始め、その効果を可視化し、徐々に対象業務を広げていくステップが理想です。
最後に:人にしかできない価値へ、時間を取り戻すために
自動化の目的は、「人の仕事を奪うこと」ではありません。むしろ、人にしかできない「顧客対応」「提案」「戦略立案」にこそ時間を使えるようにすることが、RPA×AI導入の最大の意義です。
リース・レンタル業界が今後ますます複雑化・多様化していく中で、業務の標準化・省力化・高度化を実現するこのテクノロジーは、避けては通れない道となるでしょう。
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