RPA × AI × ゲーム業界~プレイデータ分析と不正検知の最前線~
- 兎澤直樹
- 3 日前
- 読了時間: 3分

ゲーム業界は今、これまで以上に膨大なデータに囲まれています。プレイヤーの行動ログ、課金履歴、セッション時間、イベント参加状況など──そのすべてが「資産」として価値を持つ時代です。
しかし、これらのデータを「意味ある情報」に変換し、ゲーム体験を最適化したり、不正行為を抑止したりするためには、膨大な分析と監視が必要です。そこで注目されているのが、RPAとAIの掛け合わせです。
プレイデータ分析におけるAIの役割
AIはプレイヤーの行動パターンを解析し、以下のような情報を導き出すことが可能です
離脱しやすいタイミング(例:ログイン3日目以降にプレイ頻度が激減する層)
高課金者のプレイ傾向(例:ガチャイベント前後でログイン頻度が跳ね上がる)
ゲームバランスに対する不満の兆候(例:特定ステージでの異常な離脱率)
これらをもとに、開発・運営チームはピンポイントで施策を打てるようになります。さらに、AIが蓄積されたデータを学習し続けることで、より精度の高い予測と改善提案が可能になっていきます。
不正検知には「パターン×自動化」が効く
一方で、オンラインゲーム運営の課題の1つに「不正行為の検出と対策」があります。
チート(例:内部メモリを改変してステータスを水増し)
BOT(例:自動周回による資源の荒稼ぎ)
不正課金(例:返金スパム)
これらを放置すると、真面目にプレイしているユーザーの離脱につながり、ゲーム寿命が短くなるリスクがあります。
ここで活躍するのが、RPA × AIの連携です。
RPAで監視業務を自動化する
RPAは、人が繰り返し行っていた監視・チェック業務を自動で実行するツールです。
たとえば──
「毎朝5時に前日のログをスキャンして、不正っぽい挙動を抽出」
「異常値(例:1時間で経験値100万)を検出して、Slackに通知」
「特定ユーザーの行動履歴をExcelにまとめて担当者に送信」
こうした定型作業をRPAに任せることで、人的リソースを消耗せずに監視体制を強化できます。
AIとの組み合わせで「先読み」も可能に
RPAは「手順をなぞる」ことに長けていますが、判断力には限界があります。そこで、判断や予測をAIが担い、実行をRPAが担当するというハイブリッド運用が生まれます。
たとえば…
AI「このユーザーはBOTの可能性あり(過去の検出パターンとの一致率85%)」→ RPA「対象アカウントの行動ログを3日分抽出して、調査チームに送信」
といった具合です。
これは、人間の「目」と「手」の代わりに、AIとRPAがチームで働いてくれているような状態と言えるでしょう。
ゲーム業界特有の“クセ”とどう付き合うか
ゲーム業界では、以下のような特殊な運用要素が多く見られます
イベントごとにルールが変わる(例:ガチャ確率、ドロップテーブル)
複数のプラットフォームで同時展開(例:iOS、Android、PC)
プレイヤーの創造性が高く、常に新たな“不正方法”が生まれる
これらに柔軟に対応するには、単純なルールベースの監視では追いつきません。その点、AIの自己学習能力と、RPAの柔軟な自動化スクリプトは、非常に相性が良いと言えます。
最後に:人とAI/RPAが協力する未来へ
RPAとAIは、決して人間の「敵」ではありません。むしろ、面倒なルーティンを代わりにこなしてくれる最強のアシスタントです。
人間は、「直感」「創造」「共感」といった、より本質的な部分に集中すべきです。そのための武器として、RPAとAIをぜひ取り入れてみてください。
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