【企業概要】
・企業様名:アート電子株式会社
・所在地:静岡県浜松市北区東三方町23-5 アートテクノ会館
・創業年:1982年11月
・従業員数:50名
・業種、事業内容:製造業(プリント基板設計及び開発)
【インタビューご回答者】小杉様
【インタビュー日】2021年12月7日(RPA導入13ヶ月間経過)
アート電子株式会社は、1982年創業の静岡県浜松市にある、主にプリント基板の設計及び開発を行う製造業の会社です。プリント基板設計の回路設計、開発、試作、実装までトータルで行うことができる日本トップクラスの技術を持っています。
今回は、そんな同社におけるRPA導入のきっかけ、どんな業務を自動化しているのか、RPA運用の実態についてお伺いしました。
時代の環境に合わせ社員の皆さんがプライドを持って主体的に働ける環境を作っていきたい
―まず、RPA導入の背景を教えていただけますか?
弊社は、プリント基板の開発支援に特化した会社として、日本一を目指しています。
そして、そのビジョンに向けて、時代の環境に合わせ社員の皆さんがプライドを持って主体的に働ける環境を作っていきたいと考えています。
これからはDX(デジタル・トランスフォーメーション)やCX(カスタマー・エクスペリエンス)が重要な時代ですから、これらの観点で会社をビジョンに向けて変化させていくことを目指しています。
一方で、普段の業務においては、入力作業などの定型業務に細かく時間がかかるものがあり、ときどき入力漏れなども発生していたので、改善をしたいと考えていました。また、他にもEDIからのWeb受注など、定型業務も多く発生していたのです。
これらの定型業務を自動化・省力化することで、お客様に関わる時間を増やしていくことを目的に、RPAを導入しました。
日々の集計業務、情報の一元化業務、取引先への検収明細書や請求書発行業務などを自動化
― RPAでどのような業務を自動化しているのですか?
様々な業務をこのパソコン内で自動化しています。
例えば、日々の売上進捗の集計を自動化しています。これは、弊社独自の業務システムから数値を取得して、クラウドのグループウェアに入力する業務です。以前は、人が夕方17時半に毎日行っていましたが、今はタイマー設定機能を使って、この時間になるとRPAが自動で動き出して実行してくれています。
また、弊社に対して資料請求やお問い合わせをしてくださった方々の情報を一元化する業務も自動化しています。弊社は、Web上に複数の媒体を持っていて、それぞれの媒体からの流入を一元管理する必要があります。この業務は、1日2回、朝と昼過ぎにタイマー設定で自動実行されるようになっています。
他にも、経理系の業務も自動化しています。例えば、仕入先に対する検収明細書の発行及び送付を行う業務を自動化しています。これは月に1回、締め日の直後に自動実行しています。
また、取引先に対する請求書の発行及び送付を行う業務も自動化しています。取引先によって締め日が2パターンあるので、対象の締め日の顧客に対してこの業務を行えるように、月2回自動実行させています。
今後も自動化させていきたい業務がいくつかあります。
例えば、お客様へのフォローのため、弊社の担当者が一定期間、接触を持たずにいるお客様に対してフォローを行うメールを流したり、部品の仕入先のメーカーページから、案件ごとに使用する部品のカタログをダウンロードし、社内のデータベースに保管していく業務などを自動化予定です。
また、近い将来、AIの活用も考えているため、社内のシステムやデータベースにRPAを活用してデータを蓄積していっている段階です。
RPAツールやサポート企業の選定
―RPAツールやサポート企業の選定はどのようにしたのですか?
まず、RPAについては展示会で知り、情報収集はしていました。弊社にも様々な定型業務がありましたから、RPAを使うことでそれらの業務を自動化できそうだと思っていました。
ただ、ありがたいことに業務が忙しい状況だったので、自社でシナリオを作成するというのは時間的に難しいだろうと感じていました。
そんなときに、お世話になっているコンサルティング会社さんにて、RPAのサポートを行う新サービスができ、提案を受けたことがきっかけで導入することを決めました。当社の業務を熟知していることは重要なので、お願いすることにしました。
ただ、そのコンサルティング会社さんも忙しくなってきてしまったので、サポートに特化した会社を紹介してもらいました。それが「RPA運用サポート.com」さんでした。
元々そのコンサルティング会社さんが推奨してくれたRPAツールは、「RPA運用サポート.com」さんが推奨するものと同じだったので、ほとんど問題もなく引き継いでもらうことができました。
レスポンスがなかったり遅かったリすると業務自体が滞ってしまいますが、「RPA運用サポート.com」さんはレスポンスも早いです。弊社の業務を理解して提案してくれたり、シナリオ作成してくれたり、エラーで停まってしまったときにはリモートで対処してくれています。
運用して数ヶ月はエラーがよく発生していた時期もありましたが、見ていただいた結果、RPA用に使用していたパソコンが不安定だったことが原因でした。パソコンが替わると、それに合わせて多少のシナリオのメンテナンスは必要になりますが、パソコンを入れ替えることを提案いただきました。
長い目で見れば、傷口は浅い方が良いと思い、パソコンを入れ替えました。また、入れ替え後のメンテナンスもしてくれました。おかげで、それからはほぼエラーがなく動いています。
今後はIT・デジタルを活用して、インサイドセールスの強化と、社員の若返り・世代交代・女性が活躍できる技術集団へ
―今後の会社としてのIT・デジタル活用全般の戦略や、組織体制のビジョンを教えていただけますか?
今後は、さらに積極的に会社としてIT化・デジタル化を推進していきたいと考えています。
まず実現したいと思っているのは、インサイドセールスの強化です。
デジタル化によって、適切な情報の整備と、顧客に合わせた情報発信を行い、私たちの技術を必要としているお客様に対して情報がもっと正確に届くようにしていきたいと考えています。
また、組織としては、IT化によって働き方を変え、社員の若返り、世代交代、女性が活躍できる技術集団として、次世代に引き継いでいきたいと考えています。
最後に・・・
―最後に、弊社に一言いただけますか?
引き続き、クイックレスポンスでお願いできたらと思います。
また、さらなるデジタル化に向けてのご提案と、今後、自動化していきたい業務のシナリオ作成もよろしくお願いいたします。
―承知いたしました!引き続きクイックレスポンスでいきたいと思います!
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