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RPAでエラーが頻発するときの心構えと対処法【決定版】

「RPAが思ったように動いてくれない」「何度もエラーが出てきてつらい」

RPAは、プログラミングなどの専門知識を使わずに、業務を自動化し負担を減らすことができるとても便利なツールです。

 

ですが、RPAを運用していると次のようなエラーが発生することがよくあります。

 

•ウィンドウが見つからない

•画像が見つからない

•指定した所とは別の場所に入力してしまう

•スクリプトのエラーが起こってしまう

•うまく条件分岐できない などなど

RPA実行時に発生するエラーメッセージ例

​RPA実行時に発生するエラーメッセージ例

これらのエラーによって、

 

「RPAが思ったように使えない」「RPAがすぐ止まる」「何度もエラーが出てきてつらい」

 

というような経験をしたことはありませんか?

 

この記事では、RPAを運用するうえで、エラーを解決するために役立つ「心構え」「着眼点」「対処方法」について、まとめてわかりやすく解説していきます。

 

もちろん、RPAにおいて発生し得るエラーは状況によって多種多様なので、この記事では、どんなエラーであっても通ずる基本的な向き合い方や対処の考え方や流れについてお伝えしていきます。

1.「RPAにエラーはむしろ必要!」エラーとの正しい向き合い方

私たちを困らせているエラーですが、前提として、RPAではエラーは必ず起こるものです。

むしろ、「エラーを起こしながら、不安定なシナリオから精度の高いシナリオに進化させていく」というのが実際です。

 

なぜならRPAは、将来的なシステムのアップデートなどの様々なリスクを想定しながら、なるべくエラーが起こらないように考えながら作るものだからです。エラーに対処する経験を積まないと、エラーが起こりにくいシナリオ作成はできるようにならないのです。

 

RPAにおけるエラーは、RPAツールに原因がある場合ももちろんありますが、ほとんどは使用しているシステムの作りやアップデート、パソコン環境などに起因するケースが多いのです。

 

そのため、エラーが起こったときに「またエラーが出てしまった!もうRPAは嫌だ!」となってしまうのは正しい向き合い方ではありません。

 

どれだけ緻密にシナリオを作っても、想定できる将来的なリスクには限度があるため、結果としてエラーが発生してしまうことはあります。なので大切なのは、エラーとの「正しい向き合い方」「解決力」を身に付けることなのです。

 

「この設定でエラーが起こり、このような結果になったから、ここが原因かもしれない。だから次はここをこう変更して試してみよう。」

 

などと、前向きに解決しようとする姿勢でまずはエラーと向き合うようにしてみましょう。

 

そのためにも、数多くのエラーを経験し「この設定では将来的にエラーが起こりやすそうだな」という引き出しをたくさん得ることが重要です。

 

つまり、RPAでのエラーの発生は、どんどん経験するべきものであり、嫌がる対象のものではない、必要不可欠なものなのです。

 

エラーが発生しても落ち込まず、むしろ「自分のスキル向上のチャンスだ」とポジティブに捉え、エラーと正しく向き合いましょう。

 

パズル感覚で、「解いていくのが面白い」という感覚になれると、上達も早まると思います。

2. エラーの対処手順

この章では、RPAで発生するエラーの「具体的な対処の流れ」を紹介していきます。

 

まず、RPAのエラーの対処は「エラー原因の特定」「対処策の実行」のサイクルを繰り返して試行錯誤しながらエラーを処理していくのが基本となります。

 

つまり、RPAのエラーの対処は「トライ&エラーの繰り返し」ということです。

 

何度も失敗を経験しながら、根気強くエラーと向き合っていきましょう。

エラー解決のための基本サイクル

​エラー解決のための基本サイクル

ここからは、このサイクルに出てくる「エラー原因の特定」「対処策の実行」について、詳しく解説していきます。

2-1.エラーの原因を特定する

RPAでエラーが起こったら、まず最初にするべきことは、「何が起こっているのか」を冷静によく観察し、エラーの原因を特定することです。

 

よくある間違ったエラーの対処として、エラーの原因が特定できていないのに、とりあえず修正しようと試みてしまうことがあります。

 

こうなると、的はずれな試行になってしまい、エラーが解消されないどころか、正しく組むことができていた箇所が崩れてしまい、必要以上に時間がかかってしまう可能性もあります。

 

そこで、大切なのは「冷静に」かつ「論理的に」エラー箇所を絞り込んでいくことです。

 

例えば、まずはエラーメッセージが出ているのか、出ていないけど間違ったところに値が入力されてしまっているのか、起こった現象によってまず疑うべきポイントが異なります。

 

エラーメッセージが出ているなら、エラーメッセージをよく見て、エラー内容を確認します。ここで、「ウィンドウが見つからない」というエラーなのであれば、疑うべき箇所は対象画像ではなく、そのウィンドウを起動するステップに問題があるのかもしれません。

 

このように、エラーメッセージにヒントが隠れていることはよくあります。

 

しかし、エラーメッセージは出ていないけど誤った処理が行われているということもあります。

意図した場所とは異なる入力欄に入力されてしまっている場合などです。

 

そのような場合でも、「どこのステップまでは問題なくできているのか」を意識しながら、落ち着いてエラー原因となっていそうなステップを絞り込んでいきましょう。

 

「このステップはできている」「次のこのステップもできている」・・・といった具合です。

そうすれば、そのうち「ここがうまくいってなさそう」というステップにたどり着けるはずです。

2-2. 解決策の仮説を立てて、うまくいくまで繰り返し試行する

エラーの原因が特定できたら、次にエラーを解決する対処策を考え、試行してみましょう。

 

ここで、エラーを解決する流れの具体例を紹介します。

例1:ウィンドウが見つからない

ウィンドウが見つからない時は右のようなエラーメッセージが表示されます(使用しているRPAツールによってメッセージは異なります)。

 

このような時に考えられるエラーの原因は例えば以下のようなことが考えられます。

 

•ウィンドウを起動させているステップが何かおかしい

•前の処理でウィンドウが閉じている

•ウィンドウが起動するまでの待ち時間が短い

ウィンドウが見つからない時のエラーメッセージ

​ウィンドウが見つからない時のエラーメッセージ

ここで重要なのは、当てずっぽうに対処策を試していくのではなく、原因をしっかりと絞り込むことです。

 

エラーで止まった画面をよく観察して、何が原因でエラーになったのかを見極めましょう。

 

何が原因でエラーが起こったかが分かれば、それに対応する対処策の仮説を立てて試行してみましょう。

 

例えば…

 

「ウィンドウを開く処理がない」「前の処理でウィンドウが閉じている」ことが原因であれば、直前にウィンドウを開く処理をすればよい。

 

「ウィンドウが起動するまでの待ち時間が短い」ことが原因であれば、直前の操作の待ち時間を増やせばよい。といった感じです。

例2:指定した場所に入力されない

今度は、入力の処理はエラーメッセージも出ずに行われたが、それが指定された場所ではなかったときです。

 

これは、入力という指示した行為自体はされているのでエラーメッセージは出ないですが、欲しい結果ではないので解決策を考えなくてはなりません。

 

こんなときに、考えられる原因は例えば以下のようなものがあります。

 

•発見対象画像に似た画像が他にも複数ある

•システムのアップデート等によって入力位置がずれてしまっている

•直前のクリックがうまくできていない

•直前のステップの待ち時間が短い

前半2つが原因だった場合は、発見対象画像を新しく設定しなおすことで解決できると考えられます。それでもダメだった時は、Tabキーで入力欄を指定するなど、他の方法を試してみるのもいいかもしれません。

 

後半2つが原因だった場合は、クリックがきちんとされるように、もっと前のステップをみます。

例3:実行するとエラーが でる時 と でない時 がある

RPAを運用していて、テストではうまく動作したのにも関わらず、いざ本番で実行してみようとするとエラーが出てしまったという経験はありませんか?

また、何回かに一度、たまにエラーがでることはありませんか?

そんなときは、シナリオの中で使用しているアプリやサイトを開くたびに起こる変化がエラーの原因になっている可能性が高いです。エラーが起こった箇所をしっかり見極めて、近くのステップに次に挙げるような、実行するたびに変化しそうなものがないか確認してみましょう。

 

•Googleの本人確認

•Webサイトのcookie同意確認

•広告の有無

•ExcelやWordの「保存しますか?」メッセージ  などなど

Googleの本人確認

Googleの本人確認

私は以前RPAの作成中に、Excelの「保存しますか?」のメッセージが出る時と出ない時とがあってエラーに悩まされたことがあります(笑)

 

このようなエラーに対応できる有効な解決手段は、画像条件分岐です。

画像条件分岐とは、設定した画像が画面に表示されているかどうかで、RPAの次の行動を分岐させることができる機能です。

 

例えば… Googleの本人確認の画像が出てきたら、メールアドレスとパスワードを自動で入力させ、本人確認を済ませてから本来のステップに戻る。

ExcelやWordの「保存しますか?」メッセージの画像が出てきたら「はい」をクリックする。

 

こんな感じで画像条件分岐をうまく活用して、実行するたびに変化する不確定要素を無くしていきましょう。

例4:RPAの実行にあまりにも時間がかかる

RPAを作って実際に実行してみると、想定していたよりもかなり長い時間がかかってしまうことがまれにあります。実行頻度が少なく、長い時間がかかっても問題ないシナリオであれば大丈夫ですが、多くの場合、毎月、毎週実行するようなシナリオにおいて実行時間が長すぎるものは好ましくありません。

 

では、RPAの実行にあまりにも時間がかかる場合、どんな解決策があるでしょうか?

 

これは処理自体は上手くいっているのでエラーではありませんが、ここでもエラー解決の流れを応用して解決策を考えていきます。

 

まずは時間がかかってしまう原因を突き止めるところからです。どのステップで余分な時間を使っているかを見定め、その箇所を工夫して時間短縮を試みます。

 

例えば…

 

・大量の情報をコピー&ペーストするときに時間がかかる

・要素ごとにExcelの対応行を参照するときに時間がかかる

 

前者の場合、コピー&ペーストをするたびにクリップボードをクリアにする処理を行うことで、複数回のコピー&ペーストの処理を軽くすることができます。

 

後者の場合、シナリオのはじめにExcelの情報を丸ごとRPAに読み込ませてしまうことで、要素ごとにアプリを切り替えてExcelの参照をする必要がなくなり、時間の短縮になるでしょう。

もし、対処策を実行してみて、原因が分からなかったりして解決ができなかったとしても、あわてる必要はありません。

 

最初はそれが「当たり前」だからです。

 

前にも述べたように、RPAにエラーはつきもの。エラーを解決できるまで根気強く、何度も対処策を考え、トライして、着実に自分の経験値を積み上げていきましょう。

 

対処策を考えるコツは過去の失敗を参考にすることです。RPAに触れる時間が長くなっていくにつれて、

 

「このような処理でエラーが起こった時の解決策はこれ」

 

というような自分の中の解決手段が徐々に増えていくと思います。それらを頼りに対処策を考えてみましょう。

 

ただ、最初のうちは経験も全くない状態で、自分だけでは解決できないことがあると思います。そんなときは悩み過ぎていても時間がもったいないです。次の章で紹介するように、分かる人に力を借りて取り組んでみるのが良いでしょう。

3. 自分で解決できないときは?

エラーが発生してしまう原因がどうしても分からないときや、原因が特定できても解決策が思いつかないときには、社内の別の担当者の方や、使用しているRPAツールのサポート窓口等にすぐ相談してみるのも有効な手段です。

 

RPAの専門家であれば今までの経験によって、エラーの原因や解決策を提示し、すみやかにエラーを処理することがせきるかもしれません。

 

もし他の人に相談して解決できたとしても、大切なのはあなた自身の経験値を積むこと

きちんと「何がエラーの原因だったのか」「その原因にたどり着いたのはどのようなロジックによるものだったのか」「解決策はどのように導き出したのか」などをしっかりと聞いて、自分の中に落とし込んでいくようにしましょう。

3-1. ただし、サポート力は業者によってバラつきが…

サポート窓口は自分で解決できないことに対処してくれる可能性がある一方で、相談してもなかなか解決には至らないというケースもよくお聞きします。

 

よくある解決策の事例だけをいくつか提示されるだけだったり、マニュアルの範囲のみの回答しか得られなかったりで、個別の例外の状況に対する提案がないことが非常に多くあります。

 

これはRPA業界の裏事情が影響していると考えられます。RPAツールの開発メーカーも手離れを気にして個別対応はなかなかできない(導入企業が増えているためそれでもビジネスとしては十分に成り立っている)という現状があります。また、販売代理店も、RPAに特化している訳ではないことがほとんどなので、専任者もおらず、サポート力・解決力が不足しているというケースが多いようです。

 

このような対応は、特に少し大きめの開発メーカーなどで多く、中小企業にとってユーザーに寄り添ったサポートがないのは厳しい状況だといえます。

 

そのため弊社では、「完全個別対応型」のRPA運用サポートに特化した会社ですので、解決するまで寄り添い、サポート費用も他社さんより低価格であることがほとんどなので、多くの中小企業様に評価いただいております。

RPAツールや販売代理店を入れ替える

3-2. 苦肉の策ですが、RPAツールや販売代理店を入れ替えるのも1つの方法!

サポートが業者によってバラつきがあるのは、ある意味、仕方がないことです。

しかし、ユーザーとしてはサポートが充実していないというのは致命的な欠点となり得ます。

 

「せっかくお金を払ってRPAを導入したのだから業務に最大限活用したい!」

 

そんなときは、思い切ってRPAツールそのものや販売代理店(サポート業者)を入れ替えてしまうという選択肢もあります。

 

実際、弊社に相談いただく会社様の2割以上は、他メーカー、他販売代理店からの乗り換えです。中長期的なことを考えると、短期的に傷口が浅いうちに乗り換えを選択されているようです。

RPAのサポートなら「RPA運用サポート.com」にお任せください!

実際に弊社には、RPAツールを弊社推奨のものに乗り換えた上で、弊社が運用サポートさせていただいて運用がうまくいったという事例はいくつもあります。

 

以下はほんの一例ですが、いずれの会社様も以前使われていたRPAツールやサポートに大きな不満をお持ちだったようです。詳しくはそれぞれの事例インタビューページをご覧ください。

私たち「RPA運用サポート.com」は、RPAに専門特化しているからこそ、豊富な知識と経験によって、個別のユーザー企業様に寄り添ったサポートを低コストの定額で提供しております。

 

主なサポート内容は、

 

•ユーザー企業様のRPAツール選定のアドバイス

•自動化できる業務の洗い出しの支援

•リモートでのエラー対処方法の相談

•RPA操作をいつでも学べるeラーニングの提供  などなど

 

弊社の目的はユーザー企業様がRPA運用において自立し、生産性を大幅に向上させる支援をすることです。

 

そのため、弊社では個別のRPAサポートを優先するために、月に4社様までしか新規導入に対応していません。

 

RPAのサポートを「RPA運用サポート.com」に任せていただけたら、困ったことがあればどんどん相談していただくことができ、スムーズなRPAの運用と技術習得が可能になります。

 

RPAの導入や他社からの乗り換えを検討されている方はぜひ「RPA運用サポート.com」にご相談ください。サポートの内容や料金などが記載されたサービス案内もダウンロードいただけます。

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